今日の話題は、いつかアメリカにいる間にネタにしようと思いつつも書かなくて、気が付いたらいつの間にか日本に帰ってしまっていてどうしようかと思ったけれど、これから海外に旅行などに行く人にとってもちょっとしたマナーとして知っておいた方が良い話なので、せっかくなので纏めてみた。
それは「どういたしまして」という単語。
意味合い的には相手が「ありがとう」など感謝の意を伝えた時に使う言葉。
英語に訳すと”You’re welcome”か”No problem”に成ります。
ニュアンス的には”You’re welcome”は「どういたしまして」全般の時に使う言葉で、
”No problem”に関しては「お忙しいときにわざわざお越しいただいてありがとうございます」みたいに言われたときに、
「いえいえ、全然大丈夫ですよ」みたいな返しに使う感じ。
なので、職場で何か頼まれた作業を実行して「出来たよ!」と言ったときに、相手が「Thanks」と言ったような場合に”No problem”がよく使われる感じです。
”You’re welcome”の方が万能な気がしますが、一方で相手が「ほんと、ごめんなさいねこんな忙しいときに、ほんと助かりました」みたいな感じでいるときには「いえいえ、別に全然大丈夫だから」と返す感じの時は”You’re welcome”よりも”No problem”の方が雰囲気が良いと思います。
で、この”You’re welcome”と”No problem”はいかなる場合にも英語圏では、相手が”Thanks”とか”Thank you”とか”I appreciated”とか、感謝の言葉を(たとえ気持ちがこもってなくとも)言ったときには、必ず返さないといけない言葉なのです。
これ、日本人にとってはかなり難しいです。
例えば知らない人にドアを開けてあげたとき、細い廊下ですれ違う人に道を譲ってあげたとき・・・
もちろん仕事で何かをしたとき(たとえそれが自分がやるべき仕事で当然の行いだったとしても)。
相手が”Thank you”と言ったなら、必ず”You’re welcome”と言わなければ成らない。
日本人的には自分が相手のために何かしてあげたんだから、それに対して相手が「あ、どうも」みたいな事を言うのは当然だけれど、日本人の多くはこれでイーブンだからそれで終わりという認識が多いと思います。
自分が相手に何かしてあげた、それに対して相手がありがとうと言った、これでお互い貸し借り無しみたいな・・・
それなのに、英語圏では相手の為にしてあげた人が一つ多く「どういたしまして」まで言わないといけない・・・
これ、私はなかなか慣れなくて日常生活で”Thank you”と言われても無言で通り過ぎていました。
でもこれ、現地のアメリカ人にしてみると、すごく感じが悪いらしいです。
どちらかというと「あ~ぁ、お前のせいでドアを開けて待っとかないといけなかったぜ、チッ」ぐらいの気持ちでドアを開けてくれたように感じるらしいです。
あ~、めんどくさいぜアメリカ人って感じですよね・・・
でもこれ、現地では重要です。
口うるさいアメリカの友人が、どうして日本人は”Thank you”と言っているのに冷たい顔して無視するんだ、ほんと感じ悪い!
といっていつも注意してくれました。
皆さんも、英語圏の外人さんに”Thank you”と言われた時には忘れずに”You’re welcome”を返しましょう。
その時に相手の顔を見てにっこり笑うとなお効果的です。
でも、最近ではセカセカしている繁華街とか、会社でも急いでいるときなど、この”You’re welcome”をちゃんと発音しないで「ヨワ」とか「ユワ」とか、さらには「ンン」みたいな、”とりあえずそれっぽい返しをしてますよ”というような言葉で返す時もあるようです。
いずれにしても、ノーリアクションはいけませんので、相手が”Thank you”と言いそうなシチュエーションではいつでも”You’re welcome”と言う準備をしておきましょう。
ちょうど、この内容をブログに書こうと思っていたとき・・・
上野駅付近の蕎麦屋さんでたまたま隣の席に英語圏からの旅行者がやってきた。
さすがに外国人旅行者がたくさん来るエリアのお店ですから、店員さんもある程度慣れていて、メニューを指さしながらオーダーを取って、「セットのお蕎麦は暖かいのか冷たいのを選べます」みたいな部分では(さすがに同じ内容を英語で流暢にはしゃべれないようで)「Cold Soba okay?」という感じで(でも、これで全然良いと思います。)そつなく外国人旅行者の注文もこなしていた・・・
で、そんな感じで問題なくオーダーを取り終えたその時!
やっぱり、その外国人のお客さんは、オーダーを取ってくれた店員さんに最後に”Thank you!”と言っているではないですか・・・
そして、予想通りその店員さんはハンディーターミナルをピコピコしながら無言で下を向き振り返って去って行きます。
あ~これ、ダメなパターンです。
きっとお客さんの外人さんは「私たちが外国人だから、きっとあの店員さんは『外人のくせして蕎麦なんか食べるな!』みたいな気持ちで接客してるんだわ」って気にしているかもしれません。
そして、しばらくして・・・
その外国人達のテーブルに注文した蕎麦が運ばれてきました・・・
当然ながら、その外国人のお客さんは、みんなして”Thank you”と言っています。
なのにやっぱり、店員さんはそれに無反応で去っていきます。
あ~これじゃいけません。
これじゃ全然『お・も・て・な・し』の気持が伝わらないのです。
むしろ逆効果で「感じの悪い店員さん」と思われます。
上野のように以前から外国人観光客が多い街で、英語メニューとかを整備している所も多いでしょうが、オリンピックに向けてこれから外国人のお客さんの接客についてテコ入れしていくお店や旅館も少なくないと思います。
ぜひともそんな時に外国人接客マニュアルには「Thank you(ありがとう)」と言われたら必ず「You’re welcome(どういたしまして)」を返す事という項目をトップに入れておいてほしい。
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