兎に角

松戸の駅付近には行列のラーメン屋さんがいくつかあって、実はラーメン激戦区らしい。

その中の1軒に油そばが有名というお店が有るとのこと。

兎に角」というお店。

油そばと言ったら私の中では所沢に有った「麺々倶楽部 丸信」がこれまで食べた中で最高かな・・
まだ世間がラーメンブームでもなく、さらに油そばというようなメニューもそれほどなかった頃。
たぶん1990年代だったと思う。

友人宅の近くに美味しいラーメン屋が有るとのことで、教えてもらったラーメン屋。
一見頑固風のオヤジが一人で切り盛りしているラーメン屋なのだが、確かに何を食べても美味しい。
美味しいので仕事が終わってから、わざわざ1時間以上の道のりを車を飛ばして週に2回は食べに行っていた。

最初は味噌チャーシューなんかを食べていたが、あるときオヤジお勧めの油麺(確かこのお店では油そばと言わずに油麺だったと思う)を食べたら、思いっきり打ちのめされた。
オヤジ曰く、このお店発祥のメニューでは無いが他のどこかのお店でやっているのを見て、見よう見まねでこのお店独自の油麺を開発したとのこと。
でも、ほとんど世には油麺や油そばが知られていなかった頃の話なので、ほぼ発祥のお店と言っていいぐらいだと思う。

その頃はインターネットなんて無く、ラーメンブームも来ていないのでこのお店の経営もなかなか苦しい状況だったみたいだけれど、もし現代にこのお店が蘇ったら絶対行列のラーメン屋になっていると思う。

この「麺々倶楽部 丸信」というお店の油麺は、基本豚骨系スープで取れた背油と醤油だれの組み合わせなのだが、最近の有名店の様に背油を刻んだり漉したりして無理矢理取った背油ではなく、スープを煮ていく過程で自然にスープに溶け出した背油だけを使っていて、その為最近の背油チャッチャ系のラーメンに比べると、こってりしているのだがしつこくない感じでとても上品な背油でした。

その後、引越したりなんだかんだで足が遠のいてあまり行かなくなり・・・
気が付いたら閉店していて、情報によると2001年に閉店したそうだ。

そして、その後皮肉にも世の中はラーメンブーム到来、それと同時に徐々に油そばを出す店が増えてきて・・・

油麺、油そばが美味しいお店があると聞けば、できる限り行って食べてみたが、ことごとく「麺々倶楽部 丸信」の油麺の足元にも及ばない。
やっぱり油麺であの美味しさを超えるお店は無いかと思っていたところ、その松戸ラーメン激戦区で油そばで行列のラーメン屋と聞いたら行かないわけにはいかない。

今回は超前置きが長くなってしまったけれど、要するには「兎に角」というお店が私の中の今は無きラーメン屋「麺々倶楽部 丸信」にどれぐらい迫れるか、又は超えられるのかの確認のための訪問。

外観はこんな感じ。
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お昼のピーク時間は過ぎているのにまだ行列が残っています。

お店の外壁にはメニューが貼られていて、並んで待っている間にメニューを選べます。
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そして、こういう気の利いた注意書きが・・・
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日本人って、行列に並ぶときに一人だけ並んでおいて、その間他のメンバーは何処かで別な事に時間を費やして、時間を見計らって列に戻って仲間が並んでましたみたいな行動をとるのをよく見かけるが、これは国際的なマナーでは完全に違反です。
日本人はこういう行動を外国の観光地でよくやって国際的な恥を晒してきたので、いまだにハワイの現地人の子供達が学校の給食の列で前に並んでいる友達の所に割り込みながら「Japanese」と言って日本人が晒した悪い見本を真似しているそうです。
そういう悪い事の代名詞が「Japanese」だなんて、ほんと恥ずかしい・・
未だにスキー場のリフト待ちとかでも、先に降りてきた上手(早い)人の所に「お~い、こっち、こっち」とか言ってロープを超えさせて割り込ませたりしていますが、そういうのは慎みましょう。

今日は本題のラーメンの感想にたどり着くまでにめちゃめちゃ長くなってしまいましたが・・・
いよいよ、これがその油そばです。
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良くかき混ぜて、底に沈んでいる醤油だれと油をかき混ぜて麺を頂きます。
ん!
美味しい!
このお店はラーメンスープのベースはお魚系のダシと聞いてきたが、この油そばの油にはお魚系だけではない、鶏か豚の肉系の味も隠れている気がする。
自家製面の麺の味もなかなか良い!

これなら!
75点!(麺々倶楽部 丸信の油麺を100点とした場合)

これまで食べた他の油麺(油そば)のお店がことごとく50点以下でしたから、この75点というのはもうかなり高得点です。
この味ならまた食べたいと思います。

このお店で油そばを注文した人は、好きなタイミングで”割りスープ”を頼む事が出来ます。
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この割りスープを直接味見したら・・・
かつお節とか鰤節、本枯れ節・・・ありとあらゆる何とか節で取られたと思われる魚系の味がぎっしり詰まっていて、そても濃厚なスープでした。

これだけ癖のある濃厚なスープをベースにしてラーメンを作り上げるなんて、そんじょそこらのラーメン屋にはできない技だと思います。
今度は、このスープを味わいたいので、普通のラーメンを注文してみようと思う。

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兎に角」への4件のフィードバック

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