ランチエリアには2店のミシュラン一つ星を取っている蕎麦屋がある。
意を決してその一つに言ってみた。
「むとう」というお店。
何が意を決してかというと・・・
店の外にあるメニューの説明に「お昼のおまかせ献立」というのが12,000円と表示されているから・・・
外観はこんな感じ・・・
そして問題の「お昼のおまかせ献立12,000円」の案内板
しかし、夜のおまかせが7,000円と書いてあるのだから何かの間違いだろうか?
お店の看板です。
流石にミシュランで星を取るだけの事はあって、ジャズが流れていて落ち着いた雰囲気です。
お店に入るとすぐに店員さんが「お昼はおまかせのコースのみなのですが良いですか?」と聞かれる。
以前は単品の蕎麦を頼めたらしいのだが、最近になっておまかせのみに変えたそうだ。
そして、それが12,000円なのか?
しかし、説明を聞くとスープと前菜とせいろ蕎麦という組み合わせだそうだから、いくらなんでもそれで12,000円は無かろうと腹をくくる。
席に着くとお絞りとお茶が提供される・・・
飲んでみると、流石に蕎麦茶だ!
ま、高級な蕎麦店ならあたりまえか・・
このお茶も都度注いでくれて気配りはちゃんとしています。
店員さんもエアコンの温度は大丈夫ですかと聞くなど接客もちゃんとしています。
最初のスープ・・
「大根のすり流し」だそうです。
お味はだしがしっかり利いていて、ベーコンの塩加減とよくマッチした上品で美味しいすり流しでした。
次が前菜の「牛すね肉の煮込み」
お味は・・・・
まるで肉じゃが
材料はすね肉こそかたまり肉だが、牛肉とジャガイモとにんじんと玉葱・・・
そして味付けはしょうゆ味ときたら・・・
そりゃ関西風の肉じゃがでしょう。
上品に菜の花と蕎麦屋ということでひとかたまりのそばがきが入っていましたが、冷静に肉じゃがでした。
そばがきが入っていましたが無理やりという感じで、味の濃い他の食材のせいでそばがきが完全に負けている感じ・・・
そして最後のせいろ蕎麦
蕎麦はほんの少し、気持ち太め・・・
心なしかエッジも若干立っていない感じ・・
いつものように何も付けずに頂きます・・・
う~ん・・・しばらくかみしめると蕎麦らしい香りが少しします。
季節的に新蕎麦の季節を過ぎているのでこのぐらいが精一杯か・・・
わざとそういう風にしてあるのか、蕎麦の表面に若干ぬめりが残っている気もします。
つゆは甘口でも辛口でもない感じ・・・
カツオが効いたつゆでよくできています。
そば湯はしゃもじが付いて提供されます。
どうやら濃いタイプらしく混ぜてから蕎麦猪口に注ぐようにとの事。
確かにそば湯は濃厚なタイプでした。
でも最近よくあるクリーミーなタイプでもなく・・・
そこまで気を利かせる蕎麦の専門店なら、なぜそば湯と一緒に新しい蕎麦猪口を持ってこないのか疑問。
蕎麦を食べ終わって薄まって薬味や蕎麦の切れ端の残ったそばつゆにそば湯を注いで飲むのは、正しいそば湯の楽しみ方ではないと思うのだけれど・・・
そば湯は残念ながら蕎麦らしい香りはあまり感じられず・・・
せいろ蕎麦は見た目より盛りが良く、その辺の高飛車な蕎麦店ほど量は少なくなかったです。
前菜(?)の肉じゃが(?)もそこそこの量ですのでお腹一杯に成りました。
そして気になるお会計は・・・
3,300円との事。
まぁ、これで12,000円は無いでしょうが・・・
では12,000円のお昼のメニューってどんなだろう?
結局聞く事も出来ずに店を後にしました。
お店の評価としては・・・
食べログのレビューになるほどと思う意見があり次のような内容でした。
ミシュランの星を付けるような評価委員は所詮蕎麦だけの味を評価しているのではなく、店の雰囲気や蕎麦以外の付加価値を評価しているに過ぎない。
確かにそうだと思い、蕎麦だけの味についてはあまり期待しないで訪問しましたが、以外にもその予想に反して、しっかりとした美味しい蕎麦でした。
でも、北茨城の盛り蕎麦500円程度でやっている美味しい街の蕎麦屋さんに勝っているかと聞かれればそうでも無し・・
結局は3,300円の価値は有るかと言う事に成りますと、それほどの価値は無いかな。
蕎麦好きの取引先を会社の金でお昼のランチにご招待するような使い方に向いていると思います。
ランチをお任せのみの3,300円均一料金にしたのはかなりマイナスポイントだと思う。
仕事は楽だろうがこれでは客足が遠のく事間違いなし。
現に私が12時少し前に入店して、12時半頃に退店するまで先客の一人のみで、他の来店者は無かった。
早いうちに以前の蕎麦単品で選べるランチに戻される事を期待して・・・
そうなったらまたたまには行ってみたいと思う。
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