埼玉の小川町にある鰻屋さんの「福助」に行ってみた。
場所はこちら。
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お店は国道254号線に面していて、店構えはこんな感じ。
靴を脱いでお店に上がるとすぐ先に生け簀があって、そこに鰻や鯉が泳いでる。
お店はとても古い民宿って感じ。
どうやらお店は「割烹旅館」と言ってますので、泊まる事も出来るみたい。
でも、流石にこんな所に泊まるのは罰ゲームだろう・・・
歩くとしなる廊下を進めばかび臭いこういう部屋に通されます。
畳はぼろぼろで廊下と同じく歩くとしなる畳です。
壁紙にはシミがあって、一応クーラーは付いてますが激しい音を出す室外機の響が伝わってきます。
このレトロさ加減は意図的な物でなく・・・
何気なくこういうものが置いてあったりします。
箸袋には「田山花袋」が訪れた宿と有ります。
メニューはこんな感じ。
値段的にはボッタクって無いです。
お店にはこういう小冊子が置いてあって、中には女郎うなぎのいわれが書いてあります、それによると
女郎うなぎのいわれ
今からおよそ160年前黒船の襲来した天保安政のこと、こちらのお店の先代の親友がお伊勢参りに行った帰りに後日の思い出に、江戸は吉原の郷に立ち寄ったそうです。
その時相手の花魁があまりに気品があり美しく虜になってしまい、大枚をはたいて身受けして故郷の小川に連れ帰ったそうですが、男は家には妻がいるのでこちらのお店の先代の善兵衛さんの侠気に委せたそうです。
店主の善兵衛さんは親身も及ばぬ慈しみといたわりの手をさしのべたそうです、花魁も安住の喜びに一意専心家業の手助けに忠実に働いたそうです。
やがて花魁も病床につくようになり,終生の恩返しにと枕元に善兵衛を呼び、花魁の生家に伝わるうなぎの蒲焼の秘法極意を伝授したそうです。
これにまつわる悲願をかなえていただきたいと言い残し大往生を遂げたそうです、それ以来「女郎うなぎ」と称し現在で六代目だそうです。
との事です。
しかし、自分で「しにせの味」という所に抵抗が有ります。
日曜日のお昼過ぎという一番混んでいるときに行ったので、店員さんも最初に「混んでますので時間が掛かります」と言われたけど、注文してからしっかり1時間待たされた・・・
暇なので部屋に有ったテレビ(もちろんアナログ)をつけてみようと思ったけど、差し込んだコンセントの感触が、今にも火花でそうな感じだったので、それも断念・・・
エアコンの室外機の響を聞きながら静かに1時間待ちました。
で、ようやく出てきたのがこれ。
鰻重を頼むと、注文の時にタレは多めか普通かと聞かれたので、私は試しに多めと注文。
でも何処が多めなのかさっぱり分からないぐらいの気持ちだけの多めだった。
まあ、つゆが垂れるぐらいの多めでは確かにダメだろうけど・・・
うなぎはこんな感じ。
焼き方や焼き加減はまあまあです。
肝吸い。
ゲストチェックとして、こういう板きれを置いて行かれます。
帰りにコレをお会計に出すと料金を計算してくれます。
店の評価としては、古ぼけた民宿で食べられる鰻を話のネタに行ってみるかという方ならどうぞという感じ。
不味くはないので、うなぎを食べたいときにたまたま近くを通りかかったなら、たまには良いかなというぐらい。
けして美味しいうなぎを食べたいときにはお勧めしませんし、かび臭い部屋で味覚を損なわれるのが嫌な人は行かない方が良いです。
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