「ベルリン式水槽」
読み:”べるりんしきすいそう”

解説

ドイツベルリンから広まったとされる、ベルリン式水槽の特徴は、無換水システムを限りなく追求した水槽システムであることだ。
硝化活動の最終段階である、硝酸塩を除去できれば、基本的には水換えを行わなくて済むはずである。
無脊椎動物主体のインバーティブリットタンクの場合、大型のヤッコが泳ぐ水槽に比べ、比較的アンモニアの発生量が少なく、硝化活動も少ない。
最近流行のライブロック(珊瑚礁の岩をそのまま保存して持ってきたもの)には、様々な硝化バクテリアが付着しており、魚の量が少ない水槽内においては、生物濾過として、ライブロックのみでの濾過で十分な場合がある。
一般的に、ベルリン水槽はその点を注目して、無脊椎水槽にライブロックと、高能率プロテインスキマー、飽和石灰水によるカルシウムイオンの添加、高能率メタルハライドランプの使用により、通常の生物濾過および物理濾過をしないシステムである。
基本的に魚があまりいない水槽であるため、ウールマット等による物理濾過は必要なく、微細な不純物が硝化する前にプロテインスキマーで除去し、限りなく硝酸塩濃度を抑えるようにしている。
しかし、自然界の海のように、微量元素をふんだんに補うことはできないため、特に必要とされる、カルシウムイオンを添加していくことになる。

海を科学したネイチャーアクアリウムであることに違いないが、やはり、飼育できる生物の量はかなり限定される。

解説者:MC−IWA

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