「アンモニア」
読み:”あんもにあ”

解説

ppmの単位で魚に有害な物質です。
人間の汗や尿にふくまれていますが、魚自身も生きている限り、水中に排出しています。
水槽の濾過はこのアンモニアをいかに処理するかという一点につきます。

水に溶けるとアンモニュウム(イオン)になりますが、これは魚には無害です。

アンモニュウムから〜アンモニアには簡単に元に戻ります。

アンモニウムイオン
アンモニア:NH3は酸性では(pH低い)ほとんどアンモニウムイオン:NH4+になり、魚の皮膚を通りません。
ある量のアンモニアが水中に溶けたとしたら、温度とpHによってアンモニア&アンモニウム比率が変わります。

例えば
22℃ pH7.8の時は2.8%がアンモニアのままで、残りはアンモニウムになります。
28℃ pH7.8の時は4.0%がアンモニアのまま残ります。(1.4倍の濃度)
22℃ pH8.4の時は10.2%がアンモニアのまま残ります。(3.6倍の濃度)

上記(TETRA社カタログより)

アンモニアは0.1mg/lで魚が死ぬことがあるくらいですから、急に温度が上がるとか、急にpHあがるとかで、水槽中アンモニア濃度急増になったらその影響は?
と考えると、とてもシビアな話ですね。

水温がそれまでより5℃上った。pH0.5上った。と言うことは水槽中にアンモニアが急に増えた。濾過が追いつかなくなるという風に考えるべきでしょう。
上記の数値が本当だとすると、思わず試薬マニアへの道を突き進む衝動に駆られます。

水がアルカリでないと育ちにくい魚の水槽は、要注意ですね。

水換えを長期間しないでおくと水質の悪化で酸性になるが、思いたったように換水をし酸性の水質だった水が急激に中性に変化することで、換水したとたん魚がばたばたと死ぬという現象も起きる。

また夏場に濾過が弱り調子が悪くなるというのも温度とアンモニューム&アンモニアの関係が一因であると考えられる。

解説者:iseki(井関)、よしを

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