- 2002/06/10.11 Tk-One さんよりご意見情報投稿
たしか光合成量とは、光合成量=光量×二酸化炭素濃度×係数
だったと思います。
水槽のような光量が足りない環境では光合成量を増やすために二酸化炭素濃度を上げるのは有効ってことです。
(温度が一定なら、という条件付き。たぶん。
ついでに限界光量、限界CO2濃度の範囲内って言う条件も合ったと思います。)
*うる覚えですのでどこかでもう一度ちゃんと調べてみます。
との事です。
調べてみて新しい情報が有ればまたご連絡下さい。
Tk-Oneさん、以外でもその辺に詳しい方情報をお待ちしております。
- 2002/06/24 匿名希望 さんよりご意見情報投稿
高校生物の教科書では「光合成速度は、光が不足する条件ではCO2濃度や温度に依存しない」というBlackmanの説(限定要因説)が載っていますが、これは正しくなく、実際の光合成はCO2濃度や温度に依存した応答を示します。つまり、光が不足する条件下であってもCO2濃度が高くなれば、光合成速度もある程度は高くなるということです。
もちろん、CO2濃度が飽和するまでですが。
また光が充分な時と比べると光合成速度は低いでしょうが。
Deepの方の「Q1003.CO2とエアレーション」に対するTk-Oneさんの意見
「たしか光合成量とは、光合成量=光量×二酸化炭素濃度×係数
だったと思います。水槽のような光量が足りない環境では光合成量を増やすために二酸化炭素濃度を上げるのは有効ってことです。」
が概念的には正しいと思います。
(肥料については、その時の光合成速度や温度によって吸収速度が異なります。よって「光が不足するといくら肥料があっても育たない」というのは正しいと思います。)
さて水草の場合、水中の少ないCO2を獲得するために、CO2を体内で濃縮する機構(細胞膜のプロトン勾配を用いてHCO3-を取り込み、細胞内でHCO3-をCO2に変換する機構)を持っているそうです。
これにより植物体内のCO2を高く保つことができるので、CO2添加は必要ない??と考えることも出来ます。
しかし、CO2の濃縮にはエネルギー(ATP:この場合主に光のエネルギーにより生産される)を消費するので、せっかく獲得した光のエネルギーの無駄な消費を抑える意味でCO2添加は有効であると考えられます。
ということで、CO2が過剰だと水槽内で不足しがちな光のエネルギーを効率よく利用できるという点でCO2添加は有効であると思われます。
・・・これはよしをさんがおっしゃっている「・・・その為にそれらをカバーして有り余る何らかのアドバンテージを与えてやれば、育ちにくい水草でもある程度水槽の環境を我慢して育ってくれるかもしれない。」というのと結局同じ結論なんですが、ちょっとだけ理論的に説明したということでお許しください・・・
ここで述べた理論は実験的に検証したわけではありません。しかし、光合成のモデルが、水草と地上植物で根本的に大きく違わなければ、正しいと思います。
藻類と(地上)高等植物で光合成のモデルの基本は共通ですので、おそらく水草(水生高等植物)でも正しいと思います。
ちなみに先に述べました「細胞内でHCO3-をCO2に変換する」機構で働く酵素(カーボニックアンヒドラーゼ)の活性は植物種により差が大きいそうですので、水草によって異なるCO2添加の要不要はこの酵素活性によって決まるのかな?
などと勝手に考えております。
と匿名希望 さんより大学院でイネの光合成を研究テーマとされているということから
「地上の植物と水草と大きく違う点も多いので、地上の知識は当てにならないかも
しれませんが『植物の光合成』という基本概念は共通であると思いますので、何
か少しでもお役に立てればと思いコメントさせていただきます。
」という形でご意見頂きました。
また「アクアリスト千の悩み」の「Q6.水草水槽へのCo2強制添加の本当の意味?」の中の私の回答で「水草の成長の為の3つの要素は光・co2・肥料(代表は窒素/リン酸/カリ)だと思いますが、これは間違いないでしょうね。この三要素のうち光がないと、いくらco2・肥料があっても、草はそだちません。Co2を過剰に与えても、光が少なければ植物はそれを光合成に利用できないわ
けです。 」の記述は正しくない旨ご指摘頂きました。
確かに本回答の内容と矛盾する点も有りますので本回答にて訂正させて頂きます。
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