よしを’S質問箱
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Q107.ラインヒータの通電制御について
【moomingさんからの質問】
水草って美しいんですが、難しそうだし、また器具が高くてなかなか決心がつきませんでしたが、よしをさんのHOMEPAGEをみて水草水槽をはじめる決心が付きました。
どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

ところで、質問なのですがラインヒーターの通電の方法について教えていただけないでしょうか?
「水草水槽技術集」の中でも、通電はON/OFFを繰り返して行うようにかかれていたのですが、具体的に季節や設置場所、底床の種類・厚さで、かなり変化してくると思うのですが、実際にはどのように制御するべきなのかお教えください。
また、底床内の温度はどれくらい(水温との差)にするように設定したらよいのでしょう。
デジタル水温計等を底床内に入れて測定しながら通電した方が、よいのではと、思っています。

よろしくお願いいたします。
A107.温度計で測定するのがいちばん
ラインヒーターの制御については「技術集」の底床物語 第2回「吸うか、吹くか、暖めるか」で簡単に説明していますのでそちらをご覧下さい。
で、実際にはどうするの?というご質問ですが、やはり基本は温度計を使って水槽水と底床内数カ所の温度を測ってみるのが一番です。

特にヒーターのワット数などによってラインヒーターのすぐそばの温度が上がりすぎてしまうような場合も有るようですので、底床内のヒーターのすぐそばとヒーターから離れた場所といった具合に数カ所はチェックしましょう。

測定には仰るようにデジタルの水温計などがあれば便利ですが、普通の水槽用温度計(よくある人差し指程度のサイズの奴)を底床に差し込んでも測定可能です。
うちでは小学校の理科の実験に使うような細くて長い温度計を使っています。
正確だし反応が早いので非常に便利です、百貨店のお菓子作りのコーナーに行けば数百円で手に入ります。最高温度が理科の実験では摂氏100度以上を測定できる物を使っていましたが、アクアリウム用ではそれほど高い温度は必要ないので摂氏50度程度までを測定できる物で良いでしょう、その方が反応がより敏感です。

実際の設定ですが、やはり季節によって変えなければいけません。
うちで測定した時の記憶では冬場にはラインヒーターを使わない場合底床内の温度が水槽水よりも5〜7度程度も低かったように記憶しています。
流石に20度以下の温度では土壌バクテリアや根の活動に支障が有りそうですよね。
ということで、冬場は主に底床内を暖めるということに主眼をおいて考えれば良いでしょう。
欲を言えば底床内の温度が水槽水の温度より1〜2度程度高温になっていれば底床内の水の対流も常時起きていて望ましいかと思います。

問題は夏場ですね。
夏場はもちろん保温用のヒーターは通電すらしませんし、照明やらなにやらで放っておけば水槽の水温は30度オーバーなんてざらですね。
しかし、底床内に新鮮な水を対流させるためにはラインヒーターに通電するしかありません。
通説では24時間に1度か2度程度対流が起きれば機能を果たすと言われています。
従って水槽の温度が一番下がる時間帯を狙って1分〜数分間だけ通電し、ほんの少しの時間だけ水槽水より底床の方が温度が高い時間を作ってやれば良いでしょう。

基本的には照明が消えその日の最低気温が記録される夜中3時頃に2〜3分程度の通電をするのが普通です。

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