ヒルムシロ
Potamogeton distinctus


神奈川県・寺家
[ヒルムシロ科ヒルムシロ属]
 かつては水田では雑草として嫌われていたようですが、最近の管理された水田では見つけるのは結構難しくなっています。ため池などでもハゴロモモやカナダモなどに圧倒されつつあります。写真の採取地ではすでに今年(96.8)消滅しましたが秋田では新たに見つかっています。

 葉の表面を良く見るとすべすべした綺麗な浮き葉で、水面に肩をならべて群落を作っています。
 花は花茎の先に長さ2cmほどの穂状花序を水面に出し小さな黄緑色の小花です。ヒルムシロの名前は、かつて田圃などにいたヒル(蛭)が休む筵(ムシロ)ということのようです。
 この仲間は交雑が激しく区別が困難なことが多いのですがオヒルムシロ、ホソバヒルムシロ、フトヒルムシロなどがあります。


分布等
項 目説  明
 和 名 
ヒルムシロ(別名:ヒルモ、サジナ)
 漢字名 
蛭筵
 科 目 
単子葉植物綱ヒルムシロ科ヒルムシロ属
 学 名 
Potamogeton distinctus
 分 布 
日本、朝鮮、中国大陸。



草の特徴
項 目
説  明
生育環境
湖沼などに群生する浮葉性の多年草。
繁殖・越冬
種子、殖芽で越冬。
葉の形
浮き葉は長楕円形。水中葉は披針形。
葉の先端
鋭頭。
葉の基部
 
葉の縁の形(葉縁)
全縁
茎への葉のつき方(葉序)
互生。
葉と茎の間の柄(葉柄)
長い葉柄。
 茎 
円柱形。
地下茎
根茎から白糸状の根が泥の中を横走。
花のつき方(花序)
1cm−2cmの穂状花。序。
葉の色
浮き葉は濃鮮緑色で光沢あり。


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