流木使用法
レイアウト水槽に欠かせない流木。
今回はその使い方を解説します。
- 入手の方法
通常はアクアショップで購入する。
アクアショップで販売されている物も昔は国内で採取された物もあったようだが、最近はそのほとんどが東南アジアあたりからの輸入物らしい。
輸入物も昔は淡水湖や渓流地での採取物であったようだが、最近は海辺で採取された物もかなり含まれているようで塩分を含んでいる可能性があるので注意が必要です。
60cm水槽に入れる程度の中〜小型の物で千円前後で入手出来る。
- 選び方
材質の種類は分からないが、販売されている物は大別して柔らかくて表面が比較的ざらざらしたり、ささくれ立っているタイプと、堅くて表面がつるつるしたタイプに分かれると思う。
柔らかいタイプの物は水槽内で使用していると、ふやけて数年経てば水槽内で朽ち果てる物も有るようだが、アヌビアスナナやミクロソリウムを活着させるには丁度良い。
選び方のポイントとしてはなるべく変な形をしている物を選ぶと良いように思う。
もともとレイアウトに変化を付ける目的で入れることが多いので、まっすぐな1本の直線的な物よりも枝分かれなどしている変わった形の方が、水草と組み合わせたときに見栄えがする。
前もって自分の家の水槽でどの程度のサイズを入れるかを決めてショップへ購入に行った方が良い。
ショップで流木だけを手にとって選ぶと以外と水槽とのサイズのバランスを勘違いして、大きすぎたり小さすぎたりする失敗をしがちである。
ある程度流木を選んだなら、ショップにある自分の水槽と同サイズの水槽と見比べて決定すれば間違いがない。
大型水槽用に大きな流木を導入する場合は水槽の真ん中の補強プレートにじゃまをされて流木が水槽内に入らないって事も有るので要注意。
- あく抜き
木に含まれる樹液等のアクが出るので、はじめにあく抜きをしてから水槽に入れる。
一番良いのは虫の卵が付着している場合なども考えて、鍋で煮るのが良い。
流木が入るサイズの鍋に水を張り流木を入れて1時間ほどぐらぐらと煮ると良い。
2〜3度水を換えて繰り返し煮ると泡状のアクが出なくなる。
何度煮ても水が茶色く変色する、これが無くなるまで煮出すのは大変なので、泡状のアクが出なくなったところで水槽に入れても問題ない。
多少水槽の水が茶色く変色することがあるがピートやブラックウオーターといった熱帯の川に存在するのと同じ成分なのでそれほど気にすることはない。
水草水槽なら比較的換水頻度が多いだろうから、普通に換水していればいずれ気にならなくなる。
大型の物は鍋に入れることが出来ないので金属製のタライや一斗缶(ペンキや油の大型の缶)をコンロにかけて煮ることが出来る。
煮ることが出来ない場合は大型のゴミ箱に水を張り流木をつけ込んで自然にあく抜きをすることも出来るが、水を換えながら数ヶ月かかる。
ショップではあく抜き剤と称される粉を売っているが、内容物は不明だが私も何度か使ったことがある。
それなりの効果が有るような気がする。
- 自然採取物
海や山へ行ったときになかなか良い形をした流木を見つけることがある。
そんなときは持ち帰り水槽に入れたくなるのがアクアリスとの性質という物で、ちょっとした注意点を守れば水槽へ入れることが出来る。
夏場の水位が下がった池やダムには以外と良質の流木が発見できる可能性も有る。
- 採取禁止の場所で採取しない。
国立公園や国定公園内は不可
- 海辺の場合は塩分に注意
十分にあく抜きをすれば大丈夫だが塩分を含んでいる場合もあるので要注意。
- 沈まない物も有る
水槽に入れて浮いてきてはどうしようもない、乾燥しきった物を採取してきた場合沈めるのに一苦労する。
長時間水に浸けておけば沈むようになるが時間がかかるときがある。
- 虫や病気、農薬の持ち込みに注意
採取物は虫が付いていたりその卵が付いていたり、最悪の場合付近で使用されている農薬を含んでいたりするのであく抜きも含めて十分に煮出した後、ベランダで水に浸けて熟成するなど時間をかけて水槽化した方が良い。
とまあ、こんな所が注意点として上げられるが、どれもこれも(1番目の項目を除いて)ショップで売られている物でも粗悪な物は当てはまるので、採取物でなくても同様の注意点が必要である。
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