よしを’S質問箱
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Q961.乾式濾過
【Tk-Oneさんからの質問】
はじめまして。各コーナー、楽しく拝見させていただきました。
で、早速質問ですが現在我が家では通常の外部濾過で濾過を行っておりますが乾式濾過なる物があると言うことを最近知りましてひとつ作ってみようかな、と思ったのですがそもそも乾式濾過とは普通の濾過とどう違うのでしょうか?生物濾過の一つなのですか?普通に考えれば通常の濾材で十分にバクテリアは増殖します。ということで通常の濾過との違いと作る際の注意点なんかを教えていただけたらありがたいと思います。ちなみに現在我が家の水槽の濾過はほぼ十分な状態だと思います。乾式濾過に関してはただ単に興味本位で作ってみたいと考えているだけです。よろしくお願いします。

A961.ドライ濾過
乾式濾過というと今ひとつピンと来ませんがドライ濾過の事ですね。
ドライ濾過というのは濾材を常に空気に触れる状態にし、そこに濾過したい水を流すという方法です。

ご存じのように好気性細菌による生物濾過というのは酸素を必要とします。
しかし外部フィルターのような構造では、バクテリアが必要とする酸素は全て水槽水に溶け込んでいる溶存酸素に頼っている状態です。
ですのでエアレーションを行っていない水槽では夜間で水草が作り出す酸素が無く、生体や草が必要な酸素を消費してしまった場合などにはバクテリアが活動するための酸素が不足してしまうことが考えられます。

濾過経路の終わりの方や濾材の奥深くの方に行けば初めの方の好気性細菌が酸素を消費してしまい酸素不足になる事もあり得ます。
特に夏場など水温が上昇し溶存酸素の飽和濃度が下がった状態ではその可能性も大きくなります。

それに比較してドライ濾過では常に必要とされる酸素は濾材のすぐそばにある空気から取得できるわけで、好気性細菌がもっとも活動しやすい状況が濾過経路のどの部分でも実現されるという事になります。

ドライ濾過を使用する上での注意点は、空気を巻き込みつつ濾過するのがドライ濾過の方法ですので、必然的にCO2添加を行う水草水槽ではCO2は発散されてしまいます。
また水が流れ落ちる状況を作り出さなければ成りませんので、縦長の構造で上から下に水が流れ落ちるような構造をとる場合が多いです。
自作で実現する場合は水槽全体の構造を良く考慮する必要があります。

またメンテナンスなどで水の流れが停止した場合あまりに長時間水が流れないと、濾材が乾燥してしまい、濾過バクテリアに影響があることも考えられます。(数時間という程度なら問題ないだろうと思いますが、半日以上数日という単位では確実に影響有るでしょう)

その他過去のQ&Aでドライ式濾過やウエットアンドドライ方式など、色々と話題になっていますので、Q&Aのページのトップから検索機能を使用して、過去のQ&Aも参考にしてみて下さい。(検索キーワードを”ドライ”とでも指定すれば見つかると思います)

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