よしを’S質問箱
- Q738.GH(硬度)は変化するのでしょうか?
- 【まきゅさんからの質問】
こんばんは、最近こちらのHPを拝見させて頂いております。
技術的なことは勿論ですが、飼育に対する基本姿勢にはハッとさせられました。
非常に参考になります。
36cm水槽(水量約15リットル)でボララス・マクラータ9匹を飼育して2週間になる。超初心者です。
「マクラータ(ラスボラ類)には弱酸性の軟水が良い」と、どの資料を見ても書かれてますが、最近「弱酸性の軟水でないとコショウ病などにかかりやすい」という記述を見つけちょっと心配です。
全員元気でエサも良く食べてくれ、調子は悪くないようなので長期的に(自然に)出来たらいいな、と思います。普段疑問に思っていることをまとめてみました(長くてヘン)。よろしかったら教えて下さい。
<軟水とは>
1.水は古くなるにつれ酸性に近づいていくんですよね?
では硬度は変化するのでしょうか?(マグネシウムとカルシウムの量の変化?)
自然に弱酸性の軟水になることはあるのでしょうか?<「古くこなれた水」
2.ゼオライトやROなどを使用せずに軟水をつくる方法はあるのでしょうか?
ピートはもう少し水槽が落ち着いてから熟考したいと思います。
3.マジックリーフについて意見を聞かせてください。
また水草の落ち葉を取り除かなければどうなるのでしょうか?
4.「1週間ほど日光に当てた水がこなれた水」と書いてある飼育書を見ますが、「こなれた水」とは どういう意味なのでしょうか?弱酸性?軟水?バクテリアが多いってこと?
5.蒸留水=軟水??
換水の量がすくないのでフラスコやペットボトルにお湯を入れて蒸留水(出来るのかわかりませ ん・・・)を取り、それを換水に使用しても生体には問題ないのでしょうか?<導電率
<換水について>
1.亜硝酸と硝酸濃度が一応問題ないようだし、「古くこなれた水?」がいいような気がして、換水は 少なめ(2リットル/週1〜2回)ですが大丈夫でしょうか?
今後は照明器具を購入し、水質安定の為に水草を投入するつもりです。
2.透明度はあるのですが、水中に非常に小さいホコリのようなもの(酸素かも・・・)があります。
3.バクテリアならぬ「プランクトンの素」を見つけました。(ゾウリムシ等・粉末)
水草を投入したとして水草についてきたプランクトンと殺しあうのでしょうか?
<飼育環境>
・36cm水槽359*220*262 水量約15リットル
・ボララス・マクラータ 9匹を飼育して2週間くらい
・底面フィルター(全面に使用)+テトラワンタッチフィルター(数ヶ月して様子を見て外したい?)
・大磯系(1〜3mm粒) 5kg1200円どっかのメーカーもの、ショップで勧められた
・今現在は水草をいれてません。照明器具がないので10W*1を購入し、流木(しっかり煮てしまいまし た・・・)にウィローモスを巻き、アメリカンスプライト等を入れてみようと思います。二酸化炭素の 添加はするつもりはありません。肥料も様子をみてから入れるつもりです。
・エアレーションは弱め(マクラータは水流がない所を好むというのを読んだことがあり、また壁に激突し そうでコワイ)
・1週間に1〜2回換水/蒸発による足し水は2日に1回くらい
1回につき1〜2リットル。汲み置き水を使用し、分岐とエアーチューブで点滴(約30分)してます。
・温度管理は自作12v冷却ファン&人間逆サーモ
・亜硝酸、硝酸濃度はテトラテスト試験紙ではほとんど無色に落ち着きました。現在でも2日に1回は 測定してます。
・テトラテスト試験紙で飼育水のpHは7.0〜7.5、水道水は6.5
・GHは未測定(通販で取り寄せ中)
・コケの発生はなし
水槽の表面に水カビ?水垢がうっすらとついています。
<飼育方針>
・薬品は出来るだけ使用しない(塩素中和剤も抵抗があるので使用してません。2日〜汲み置き)
・魚に優しい環境を自然につくる
・出来れば自然に世代交代してくれて、長く付き合えればいいな、と思ってます(^^)
- A738.いろいろ
- 1.古くなるにつれ酸性に近づいていくんですよね?
間違ってはいませんが正解でもないように思います。
古くなると酸性になるのではなく濾過によって硝化が進むと酸性になるということです。
1−1.硬度は変化するのでしょうか?
変化します。
水槽内にある色々な物(主に底床など)や水槽に入れる様々な物(餌など)からカルシウムやマグネシウム分が溶けだして変化させます。
底床内に混じっている小さな貝殻が主犯格と言われます。
2.ゼオライトやROなどを使用せずに軟水をつくる方法はあるのでしょうか?
他にはイオン交換樹脂という物もあります。
いずれにしても何らかの道具を使わなければ不可能です。
3.マジックリーフについて意見を聞かせてください。
基本的にはピートと同じ効果であろうと予想できます。
それ以上の何らかの効果が有るのかは分かりませんが、その不確定な効果のためにピートよりもマジックリーフを選択するほどの価値があるのかどうかは私には疑問です。
(当然ピートの方が安いから)
3−1.また水草の落ち葉を取り除かなければどうなるのでしょうか?
水槽の富栄養化や不必要なアンモニア・亜硝酸・硝酸塩の増加の元だと思います。
あまり神経質に取り除く必要はないですが、なるべく取り除いた方が良いでしょう。
4.「こなれた水」とは
基本的には塩素が完全に除去されている水。
多くの場合はその水で濾過がきちんと機能している水槽の水換えを行い、数時間〜2日程度経過した頃の水を指している場合が多いと思います。
けして水換えを長期間せず硝酸塩が蓄積した汚れた水をさしているのではありません。
5.蒸留水=軟水??
まず初めに理解しておいていただきたいのは、日本のほとんどの上水道は初めから軟水だということです。
軟水・硬水の区別はドイツ硬度で15付近(pHと違ってどこからが軟水でどこからが硬水という明確な分岐点はなかったと思います)で、それよりも高いと硬水、低いと軟水と言います。
井戸水を使用している地域は別ですが、それ以外の日本の上水道は硬度が高くてもせいぜい10以内で、多くは4〜7程度の硬度であると思います。
よって、井戸水を使っていない限り4〜7程度の軟水を確保できるはずですし、それを水槽に入れた際に、特に貝殻が多く混じった底床などを使っていなければ10以下の硬度を維持出来ると思います。
よって軟水に拘っているのがアクアリウム関係の書籍で、育ててみたい水草や魚が”軟水が良い”と書かれていたといった程度の理由なら、水道水は初めから軟水だということを理解して、あまり硬度を気にせずやってみることをお勧めします。
そうではなく今現在の水槽の硬度が6程度であり、特定の水草が育たず今よりも硬度を下げれば何とかなるかもしれないといった特別な思惑があり、どうしてもさらに低い硬度にしたいといった場合には、それなりの対処が必要でしょう。
蒸留水はたぶん硬度ゼロだと思います。
ただ作成する手間とガスなどの燃料費を考えるとR/Oなりイオン交換樹脂で純水を作り出した方が、簡単で安くつくと思います。
<換水について>
1.換水は少な目でよいか?
亜硝酸と硝酸塩の濃度が問題なかったとしても水槽水の富栄養化などの問題は解決できないので、出来れば適度な換水を行った方が良いです。
水草を入れることは直接的には水質の安定にはつながりません。
逆に水草が上手く育たなかったりして、それを解決しようと添加剤や吸収されるあての無い肥料添加などをしてしまうため、初心者水槽にとっては水質が不安定になってしまう結果になる場合が多いと思います。
2.水中に非常に小さいホコリのようなもの(酸素かも・・・)があります。
空気などを濾過の機構のどこかで巻き込んだ物であることも考えられますが水槽セット初期と言うことを考えると、物理濾過・生物濾過の両方が完全に機能していないための物だと思います。
3.「プランクトンの素」
そんな物が有るんですか?
それを添加すると何のメリットがあるのでしょうか?
その商品を添加するとどういった効果があるのか私は存じ上げませんので、何とも言えませんがまずご自分でそういった物が本当に必要かどうかを判断されるのが良いと思います。
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