よしを’S質問箱
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Q497.逆浸透膜浄水器について
【monakaさんからの質問】
いつも大変参考にさせていただいています。このコーナーに質問する内容か広場に投稿すべきか迷ったのですが、水槽全般の中の質問としてうかがわせてください。
水槽の周辺機器として各社の逆浸透膜(略称:RO)浄水器を目にします。はたして水槽(魚・水草)の維持・管理にどのような効果があるのかお教えください。
わたしの聞く範囲では、このシステムは本来、宇宙空間での生存用水確保や軍事目的などのために尿や海水から真水(正確にはミネラルなどを含む不純物を除去した純水)を抽出するためにアメリカで開発されたもので、異分子間の浸透圧の差を利用して(危険物質とともに有用物質もあわせて)水分子以外を除去することから、いわゆる「荒くあたる」水になり、飲料用や生物用にはそれ自体のみでは最適とはならないものであると認識しています。
当然、残留塩素や重金属をはじめとした有害物質はほぼ完璧に取り除けるのでしょうが、同時に「生物が生きるために必要な微量元素」もすべて排除することから、その水を人間の飲料用として使うのであれば、味気ないという点を我慢しミネラル分などは牛乳など他の物質から摂取することで解決するのと同様に、飼育用水として成立させるため、他の特別な「添加物」を加える必要が出てくるのということなのでしょうか。それともアクアセーフなどの保護剤程度の添加でよいのでしょうか。
それに、理論上純水を精製するということから言えば、人間の飲料用のシステムと水槽用のそれとは基本的に同じ機能を有していると思いますが、なぜか人間用のそれはバカ高い!最低でも10万円は下りません。人間用と水槽用とには違いがあるのでしょうか。
以上、もしご存知であればご意見でも結構ですのでお聞かせください。

A497.R/O
R/Oを通した水は純水であり高機能なR/Oを用いれば生産される水は混ざり気のないH2Oとなります。
純水は「荒くあたる」と仰っている通り、生き物にとっては決して良い水ではなく、もし純水だけで魚を飼育したならば、魚は死んでしまいます。
R/Oを使うときには100% R/Oで処理した水を使うのではなく、普通の水道水とR/Oの水をブレンドすることで、水中のイオンの数を減らして、その結果GHやKHを低くするという使い方が一般的です。
また、場合によっては全てR/Oで処理した水にミネラルなど必要な成分を添加して使うこともあるようです。
ようするに水道水には何が混ざっているか分からないので、一旦純水にしてそこに必要なミネラル分などを添加して意図した水の状態にするという事です。
R/Oの利用率の高い欧米ではそういったために使うミネラルなどの添加剤が沢山販売されています。

人間様用の整水機はイオンを調節したりpHを変化させたりするものが主なのでR/Oとは構造や原理、はたまた目標としているところが違います。
実際に効果があるかどうかは別として、混じりけのない水を作るのではなく、体によい状態の水を作るのが目的だと思います。
従ってR/Oよりも幾分かは複雑な構造をしており、そのためにR/Oより高価なのだと思いますが、製造コストや構造、その効果に対して10万円前後という値段が適正なのかどうかは分かりません。
アクアリウムのマーケット同様、ダイエットや健康食品関係ってのは結構怪しい商品やボッタクリが多いですから。

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