よしを’S質問箱
- Q491.繁殖水槽の水・濾過について
- 【ささやんさんからの質問】
某ホームページに「こなれた水」は雑菌も繁殖しているから脆弱な卵や仔魚には良くない。
新しい水を使い、生物濾過が期待できない分、水替えを頻繁に行うとよい。この方法で何度も繁殖させている、と書いてありました。
レッドハニーグラミーの産卵のときこの方法を試しましたが、一夜で卵が綿カビまみれになり全滅しました。2度目は、元の水を1/3程入れて試しましたが同じ結果でした。と言うより、親魚が全身水ぶくれになって死んだのでさらに悲惨でした。
それ以後、ラミレズィが混泳水槽で「産卵しては他魚に卵を食べられる」を繰り返していますが、別水槽に移す勇気がありません。混泳水槽だとカビないので「こなれた水」のほうが良いように思うのですが・・・
よしをさんはどのような方法を取られているのでしょうか? 写真を拝見すると混泳水槽で産卵したものを、卵か仔魚の段階でベアタンクに移していらっしゃる様に思いますが、水・濾過はどうしていらっしゃいますか?ベアタンクのバクテリアの維持と、雑菌やカビの対処法などを教えて下さい。
- A491.こなれた水と雑菌
- 確かにこなれた水というかこなれた水槽には雑菌が一杯います。
そもそも、塩素中和をした水に生きた魚が入っている以上、水には雑菌が繁殖します。
従って通常の水槽では底床や濾過装置の中には大量の雑菌が居ます。
そういう意味ではベアタンクで濾過装置も存在しないような環境に、受精した卵だけを移せば卵が雑菌にやられるという可能性は低くなるかもしれませんが、個人的にはそこまでしなくとも雑菌がいっぱいある中で卵は無事に孵化しますので、そんなことを気にする必要はないのではないかと思います。
少なくとも濾過無しベアタンクで極力雑菌のない環境を目指すのであれば当然親からは隔離しなければならなくなるので、卵の面倒を見たり生まれた稚魚を育てたりするような魚種の場合は、繁殖させる楽しみも半減するのではないでしょうか?
逆に親を一緒にベアタンクに入れたなら親の排泄物でその水槽はすぐに雑菌だらけに成るはずなので、雑菌のない環境には成らなくなってしまいます。
自然界では水は十分にこなれた水ですし、川底の泥などには雑菌が一杯です。
それでも魚達は繁殖しているのだから、雑菌のない状態にするということ自体不自然なように思います。
産卵した卵がカビるのはもともと受精していないという事も良く耳にします。
またラミレジ−などでは親が卵の面倒を見て、常に新鮮な水が卵に流れるようにします。
親から離してベアタンクに移したりした場合、面倒を見られず、水が流れないためにだめになってしまう場合も有るようです。
もし隔離するなら雑菌のことは気にせず、濾過をきちんと機能させ、十分にエアレーションをして、ある程度の水流が卵の付近で発生するような状況にして、少し水温を高めに保つという方法が良いのではないかと思います。
もちろん(こなれた水ではない)新しい水を使う場合も塩素中和と温度合わせは絶対に行います。
うちでは水草水槽でアピストが繁殖しましたが、夜行性で卵を食べそうなヤマトヌマエビとクラウンローチだけは稚魚が少し大きくなるまでは別水槽に移しました。
濾過や水質についてはその他に何も対応しませんでした。
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