よしを’S質問箱
- Q239.濾過について
- 【霹靂さんからの質問】
はじめまして。水槽を始めてまだ8ヶ月ほどの「霹靂」と申す者です。現在、よしをさんのホームページを参考に、日々淡水水槽について勉強している最中です。
妻が購入してきた「アカヒレ」が、瓶と呼べるほど小さい水槽の中で泳ぐ(生き続ける)様を観察したことから、私のアクアリウムへの道が始まりました。
瓶のように小さい容器では、ほんのわずかな餌でも、数日で水を濁してしまいます。今思えば、酸素供給もおぼつかない(アナカリスが2本ほど入れてありましたが…)、底砂もわずかな環境で数か月を経過し、よくも「アカヒレ」が生き延びた(4〜5匹中2匹が存命)と感動してしまいました。
私が、その「アカヒレ」時代から関心を持っていたのが、「水」環境です。「なぜ、元気だった魚(当時名前は知らなかった)が、死んでしまうのだろう。全てが生き残るもっとよい環境をつくり出すにはどうすればよいのだろう。」と、書物を調べるわけでもなく、ひたすら考えたのです。
まず、考えたのは、水槽の広さです。「瓶はいけない、狭すぎる。やはり広い方が水はにごりにくい」と考えたのです。そこで、60p水槽(曲面ガラス、蛍光灯2灯、上面濾過)を購入しました。いい気になった私は、ついつい熱帯魚(グッピー等数種)をいくつかの水草とともに10匹程度加えたのです。水換えもほとんどしないのに…。結果、数匹の魚が犠牲となってしまいました。その小さな命の消失に、愕然とした私は、書物を購入し、調べることとなったのです。
「魚の死」「水の白濁」「苔の繁殖」「水草の枯れ」等々のすべてが、無知のなせる技であることが分かりました。その時「濾過」という言葉の重みを知ることとなったのです。しかし、当時の私の頭には「物理濾過」の意識しかなく、目に見えぬバクテリアのせめぎ合いまでは頭がまわりませんでした。
そうして、ようやくサラリーマンの小遣いを節約して、プライムパワー20を購入し、水草にも対応する水槽(この頃には魚とともに水草にも強く関心をもったのです)を目指し始めました。しかし、植えた水草の数々がさまざまな種類(運良く、藍藻類はありませんでしたが…)の苔にとりつかれ、はかなく枯れ果てていく姿は、想像を絶するもので、目の前で繰り広げられるバクテリアの攻防に絶えかねて、濾材清掃や水換えをついついしすぎて、バクテリアの攻防を引き延ばすということまでやってしまいました。今思えば、肥料もやりすぎていたような、木化石を5〜6本入れて水質を偏ったものにしていたような……。
そんなこんなで、ようやく60p水槽が安定するにいたったのです。
ここで質問なのですが、現在、もう一本異形90p水槽(60p水槽が横に伸びた形状のもの)に上記の60p水槽に使っていた外部フィルターを設置して立ち上げ、60p水槽には新たにエーハイム2224を設置しています。異形90p水槽には、よしをさんの「初めから苔を寄せつけない」を参考に、底床には肥料を入れず、有茎水草を植え、2〜3週間が経過しています。今のところ、異形90p水槽にも、60p水槽にも苔の発生が見られず、CO2もないのに、水草の成長も順調のように見えます。90p水槽には、白濁さえ皆無です。これは、「できあがった濾過装置+新規水槽」と、「できあがった水槽+新規フィルター」の組み合わせがうまくいったということでしょうか?「たぶんうまくいくだろう」と安易に組み合わせたのですが、今後どのように推移していくのか、気がかりです。再び、爆発的な苔の繁殖等の変化が発生するのでしょうか。CO2については、レギュレーター(JAQNO製)を購入してはいるのですが、電磁弁を未購入のため使用していません。今後90p水槽の立ち上がり具合で添加しようと考えています。
以下は、手持ちの水槽の詳細です。
☆60p曲面水槽
- フィルター エーハイム2224(新規)
- 底砂 パールサンド(?名称を忘れました。大粒の白っぽい砂です。)12sほど。あまり掃除をしていません。
- ライト 18W×3
- 水草 有茎水草15本、バリスネリア5本、アヌビアス・ナナ1株
- 魚 グッピー30匹ほど(増え続けています)、ネオンテトラ3匹、現在まで生き続ける「アカヒレ」1匹、ヤマトヌマエビ3匹
- CO2 無添加
☆異形90p水槽
- フィルター プライムパワー20(7ヶ月使用)
- 底砂 JAQNO「川砂」10s
- ライト 20W×2、30W×1
- 水草 ハイグロフィラ、カボンバ等30本ほど
- 魚 カラシン等20匹
- CO2 無添加
(両水槽ともに、夜間7時間ほどエアーポンプで酸素を供給しています。)
質問まで長くなって申し訳ございません。どうぞよろしくお願いいたします。
- Q239.目指すスタイルを決めましょう。
- 投稿内容の前半部分では霹靂さんのこれまでの苦労や水槽にかける意気込みが伝わってくるようですね。
多くの人はアクアリウムを始めるきっかけやその後の苦労の仕方が霹靂さんの歩んでこられたのとほぼ同じであるように感じます。
さて、後半の部分ですが、今ひとつ質問内容がはっきりと理解できません。
まず「できあがった濾過装置+新規水槽」のほうですが、こちらではまず問題なく濾過が機能しますから、たぶん心配はないでしょう。
しかしもう一方の「できあがった水槽+新規フィルター」というのはまずほとんど濾過については一から立ち上げ直しなので、セット当初は濾過が機能していないと思った方が良いでしょう。
従ってこちらの水槽の方は全く新規でセットした水槽と同じぐらい神経を使って換水などをする必要があります。
ただ底床などには少しなりともバクテリアが存在しますから、底床から濾過まで全てを新規でセットしたときよりも若干早く立ち上がる可能性はあります。
それから、今後それらの水槽はどうなっていくのか、どうすればいいのかということを気にされているようですが、まずはそれらの水槽の目指す方向性を自分の中で決めましょう。
- ディスカスや肉食魚など特別な魚を飼育したい
- 中型のきれいな魚を飼育したい
- 小型の魚をなるべく多く飼育したい
- 小型の魚少しと、飾りになる水草を適度に入れたい
- 水草水槽にしたい
どれをとっても魅力のある水槽です。
ただし、それらをはっきりさせないことには果たして底床が有ること自体良いのか悪いのかが判断出来ません。
水草水槽にするなら底床は(90mのほう)現在のままでは少し少ない気がしますし、逆に魚をメインで飼育するなら現在のままか又は底床を無くした方が良い場合も有ります。
たぶん2本の水槽を両方水草水槽にすることは(水草水槽に慣れてからなら大丈夫ですが現時点では)経済的にも管理者の体力的にも問題があり不可能ではないかと思います。
従ってせっかく二つの水槽が有るのですし、それぞれ違った方向の水槽にするのが良いでしょうね。
とりあえず雑誌などをよく眺めて60cm90cmそれぞれの水槽をどういったスタイルの物にしたいのかをよく吟味してください。
そして方向性が決まったなら再度雑誌などで勉強し、目標としている水槽にするには何が不足しているのか、どうすればいいのかを考えれば良いでしょう。
そのときになって具体的な疑問がまだ有るようなら再度質問を投稿してください。
最後に90cm水槽を水草がそれなりに入っている水槽にするためには
- 底床を前5cm後ろ8cm程度の量になるように増やす。
- 光量の強化、蛍光灯で総ワット数が120w以上
- CO2の添加
- 水草を一度に大量追加
が必要です。
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