よしを’S質問箱
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Q236.自作オーバーフローフィルター
【つつみさんからの質問】
こんにちは、いつも楽しく読ませてもらってます。
質問ですが、当方に幅40センチぐらいの水槽が余っているので、オーバーフローフィルターに改造を計画しています。
自作コーナーを参考に考えているのですが、分からない点があるのでお願いします。

1.濾過用の水槽はどこ(高さ)に置いていますか?
メイン水槽よりも下に置いた場合、各社のパワーフィルターのように密閉式でないために水があふれますよね。とは言っても、自作で開閉可能な密閉できる蓋は作れないし・・・。
上部であれば、問題は解決のようですが、60センチもある水槽を既存の水槽の上部に設置するのは、リスクもあるしメンテも難しいように思いますが。
よしをさんはどうしていますか?

2.対応水槽について。
うちの水槽は75センチで水草メインですが、魚もまあまあ入ってます。
現在はエーハイムの対応サイズのものを使用しています。水質も濾過もまあ安定しています。
CO2も添加しています。
サイズ的に考えると、濾過効率は自作フィルターの方が大幅にアップしそうですが、例えば、今回の自作フィルターに限らず、濾過効率が大きすぎることによる害ってありますか?

質問は以上の2点です。よろしくお願いします。

A236.オーバーフロー
まず一つ目のご質問についてですが、これについてはオーバーフロー式濾過の原理を理解していただければわかると思います。

オーバーフロートは日本語に翻訳すると、”あふれ出る”とか”こぼれる”という意味です。
仕組みを説明するために簡単な例に当てはめて説明することにします。
  1. まず90cm水槽と60cm水槽を各1個用意します。
  2. 90cm水槽を上段、60cm水槽を下段に設置できるラックを用意し、それらを上下に設置します。
  3. 90cm水槽には水を一杯まで入れます。
  4. 60cm水槽には水を半分まで入れます。
  5. 外部からポンプで水を90cm水槽に送ります。
そうすると当然90cm水槽は水が一杯なのでポンプで送られた水はどんどんと水槽からこぼれます。
このこぼれた水をうまく導いて60cm水槽に落ちるようにしておきます。
このままでは当然60cm水槽も一杯になってまたそこから水があふれ出てしまうことになりますが、90cm水槽に送り込む水を60cm水槽から汲み上げて送り込んでいたとすると・・・

結局60cm水槽から汲み上げられた水が90cm水槽に送られその分の水が90cm水槽からあふれ出し60cm水槽に戻ります。

これがオーバーフロー式濾過の原理です。
もちろんポンプを停止すればあふれて60cmに落ちる水も止まりますし、60cm水槽は密閉されていなくても良いのです。

あふれる水をうまく60cm水槽に導くため90cm水槽の方にふつうは水槽ワクの一部分を低くカットしてあったり、水槽の底部から筒のようなパイプを通してあったりします。
また唯一本水槽に化工しなくても実現できる外掛け式オーバーフローという方法も有ります。(この方法はサイフォンの原理を利用したものでもう少し複雑になります。)

それから水草水槽をされているようですが、水草水槽でCO2添加をしている場合基本的にはオーバーフロー式濾過は使えないと思った方が良いです。
理由は添加しているCO2が発散するためです。

私はオーバーフローで水草水槽やっていますので、オーバーフローで水草水槽出来ないというのは正しくないかもしれませんが2の問題以外にいろいろと解決や対応しなければならない問題が多いので・・・

それから必要量以上の濾過面積を確保することに弊害は有りません。
ただし無駄は多くなります。
一定量のアンモニアを分解するには一定量のバクテリアが存在すれば良いわけで、そのバクテリアが定着するだけの濾過面積を超えた場合は、バクテリアが住み着かない空き家の濾材が発生すると受け止めれば良いと思います。

ただ夏場の温度上昇などで水質が急激に悪くなった場合などはそういった余裕のある濾過面積が活用されるように働くのではないかと想像できます。

従って濾材の量を増やして濾過面積を多くした場合濾過に対する許容量は大きくなりますが濾過効率は悪くなると言う結果になるはずです。


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