よしを’S質問箱
- Q227.初心者的質問
- 【kiolinさんからの質問】
よしをさんのHPのおかげで,熱帯魚に関する多くのケーススタディを研究することができるために大変勉強になっております。熱帯魚歴はまだ3ヶ月でありますが,今後は自らの経験を増やしながらよりよい水環境を熱帯魚に提供できたらと思っております。
さて,水草に力を入れようと計画し,上部フィルターから外部フィルターへと変更し,水草と合わせて光量も増やしました。
そこで質問があります。現在の水槽の仕様は以下の通りです。
水槽:60cm/60リットル
照明:蛍光灯 20W*3,10時間
濾過:底面フィルタ->外部フィルタ(プライムパワー20)->シャワー
濾材は同梱のNISSO製のセラミック濾過材にパワーハウスの濾材をプラス
CO2添加:なし,エアレーション:なし
低床:GEX ピュアサンド
水温:26度C,pH:7.5
換水頻度:5日毎に1/3
薬品・肥料:使用せず
魚:ネオンテトラ20匹,オトシンクルス3匹,グッピー稚魚10匹
質問1)大変基礎的な質問なのですが,水草を多めに植えたために,水換えの際に低床の中から泥(?)を吸い出すことができなくなってしまいました。従来ですと水草が少なかったのでガシャガシャと低床の中から泥(汚れ)のようなものを吸い出すことができましたが,水草を増やしてしまったためにそれができなくなりました。当初は水草をいちいち抜いて低床の中まで掃除をしていたのですが,これからはどうしたら良いのでしょうか?
低床に関してはできる部分だけ従来の様にして,それ以外は水を抜くという作業だけで良いのでしょうか?
質問2)外部フィルターの入力のホースを低床フィルターに直結して使用しています。本来の使用法に比較して流水の抵抗があるのかなぁ?と想像するのですが,ポンプへの負担というのは考慮すべきなのでしょうか?現在の使用法に関する注意として何が挙げられますか?
質問3)光量をもっと増やしたらよい,CO2を添加した方がよいということは頭では解っておりますが,お金の問題もありますのでまだ未対応です。現状のシステムのままで決定的に不足しているとか致命的な点がありましたら,ご教示下さい。
質問4)水槽のpHは7.5で安定した状態が維持されていますので,そのまま薬品などを使用せずにこれからも続けようと思うのですが,いくつか疑問があります。それは,GEXのピュアサンドにしてもパワーハウスの濾材にしても弱酸性に安定させる役割があるものを使用している上に,水道水はpH=6.5であるにも係わらず,7.5で安定している点です。サンゴ等は入れていませんし,特殊なものは使用していないのですが,どういうシステムの中でpHがあがっているのかコメントいただけると助かります。
- A227.ケーススタディー色々
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- 底床掃除について
水草水槽における底床掃除というのは毒抜きと呼ばれる汚れの蓄積を取り除くことと、肥料などの最終分解物や使用されなかった成分を取り除くという事、それから通水性を確保して土壌バクテリアの繁殖をよくするという目的のために行われます。
従って(根の部分の好気性を特に好むような特別な草を植えている場合を除いて)本格的な底床掃除というのは半年程度のサイクルで行われれば良い程度です。
水草水槽では半年のうちに数回はトリミングをするでしょうから、有茎草などはトリミングのために抜いたタイミングでそのエリアを底床掃除します。
大型のエキノでは抜くことも出来ませんから半年に1度程度、株を抜かずに株の周りをプロホースなどで砂利を巻き上げながら掃除を行えばいいでしょう。
以上が基本的な水草水槽での底床掃除のやり方です、ただ今回のケースでは底面吸い込みフィルターを使用されていますからこれらの考え方とは少し違う考慮点があります。
それは底床がフィルターになっている為通常の場合に比べて汚れが貯まりやすいと言うポイントです。
底面吸い込みフィルターを使っている場合は通常よりも頻繁に、そして念入りに底床掃除をしなければなりません。
エキノやクリプトのように底床の汚れに強いとか汚れが蓄積した方が好ましいような水草だけで維持する場合を除けば、水草水槽では底面吸い込みフィルターをあまり使われないのは底床掃除の問題がその大きな理由の一つだと言えます。
- フィルターの連結
外部フィルターの前段や後段に別な物を設置する事は、一部のウエット&ドライ方式を実現しているような特殊な外部フィルターを除けば、有る程度の物は連結して問題ないと思います。
ただし連結することによって必ず抵抗は増えますので汚れやゴミのたまりによって流量が著しく低下するような場合は注意した方が良いです。
- 設備の充実
やはり水草水槽を目指すならば草・光・CO2を増やすべきです。
光とCO2は少なくてもよく育つ種類の水草も少なくないですから、そういった物を多用してレイアウトを作れば特に光とCO2を強化する事は必須ではありません。
しかし、有茎草などを多く使いたい場合などは必須となります。
高演色管や高ケルビン管等を組み合わせてたりDIYのコーナーで紹介している「蛍光灯パワーアップ術」等を参考にして現在の蛍光灯ユニット(3灯)のまま光の効率をアップさせる。
CO2は「CO2添加のすすめ」を参考にして発酵式CO2添加を行う事によって、それほど費用をかけずに設備を充実させることも可能です。
- pHについて
水槽水のpHが6.5とありますが、これは色々なガスが含まれている状態で測定したためであると思います。
水道水というのはポンプにより加圧されて送られてくるために30〜40mg/L程度のCO2が溶け込んでいます。
そのCO2が水草に消費されたり濾過の途中で空気中に逃げてしまうため水槽に入れた後しばらく経つとpHは高めになります。
水道から出てきた水を容器に入れて1時間ほどエアレーションした後の水のpHを測定してみて下さい。
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