よしを’S質問箱
- Q143.トニナ育成について教えてください
- 【ジムさんからの質問】
今年の5月からひょんな事で熱帯魚を始め、すぐさま、よしをさんのHPに触発され水草水槽を始めたばかりの初心者です。
色々な有茎種(一般的に育成易といわれる種類ばかりですが)の育成から開始して、特に困難にもぶち当たることなく水草水槽を楽しんでいましたが、9月頃にとあるショップのトニナ.SPの密植レイアウト水槽を目のあたりにして、もう頭に中はトニナ一色に染まってしまい、幸いにもそのショップの方が格安の値段で販売していただけたため、早速我が家の水槽に植えこんでみました。
この瞬間から苦闘の歴史が始まりました。
他の水草は全然問題なく育っていると思われるのですが(初心者なので良好な状態があやふやですが..)どうしてもトニナ.SPだけが成長が止まり、色あせてしまうという状態に陥っています。
現在最後の挑戦ということで、育成チャレンジ中ですがやはり成長が止まっているようで、葉の色も薄くなってきているような気がします。(盛んに気泡はあげて
いるのですが)
ショップへの相談や各種文献/HPを参考にしたりして、トニナ育成のポイントを調べあげ、色々手を尽くしていますがどうも効果が現れていないようです。
ポイント(と思っているだけ?)と対処方法
- 低PH(6.2以下)が重要
CO2の添加を行いペーハーの低下を試みるが6.5以下に落ちない。
CO2濃度を計測してみると40程度あったため、CO2の添加量は問題無い(多すぎると思いますが)と思い、井戸水を使用しているためGHとKHを調べてみると、共に4〜5程度あり、ADAのイオン交換樹脂を使用して軟水状態を保持するようにしました。樹脂を 使用したことによりGHは0〜1となり、KHも3位になりました。
上記作業を行った結果PHは実際の話よくわかりません。(テトラの試薬は6.5位を示しますが、JAQNOの連続測定試薬は6.0位を示します。どちらが正しいのでしょうかね?)
- 葉の白化現象は鉄分の不足
水槽セット時にイニシャルスティックを使用方法通りの量を入れ、それからも1週間ごとにトニナ.SPの周りに集中的にイニシャルスティックの追肥を行い、水替えのたびにメネデール(50CC程度)の添加も行いました。
現在の水槽の環境
- 水槽サイズ
- 60cm水槽 (NISSOスティングレー)
- 照明
- 20W4灯 (観賞用最前列と最後列/中2本は育成用蛍光灯)
時間 15:00〜24:00
- ろ過
- ウィズダム1000
上層:エーハイサブストラット/園芸用ピートモス/イオン交換樹脂
中層:エーハイサブストラット
下層:エーハイメック
- CO2
- 大型ボンベ+ミスティー30拡散筒にて一秒1滴
時間 15:00〜24:00
- 底床
- サンデーゴールド
- 肥料
- イニシャルスティック/園芸用加里/アクアフローラオランダ
- 水温
- 25度
- PH
- 6.0〜6.5
- KH、亜硝酸、アンモニア
- 問題無し
- 換水
- 1週間に1回 1/3程度
- 魚
- カージナルテトラ 10匹
アフリカンランプアイ10匹
グリーンネオンテトラ 10匹
ニューギニアレインボー 2匹
オトシンクルス 3匹
ビーシュリンプ 10匹
- 餌
- 人工飼料 1日2回 極少量 1分以内で食べ終わる位
- 水草
- 成長が目に見えるもの
オランダプランツ/ラージパールグラス/パールグラス/
グロッソスティグマ/ウィローモス/南米ウィローモス/リシア/
コブラグラス/ヘアーグラス
成長しているんじゃないかと思われるもの
ミクロソリウムウェンディーローブ
成長がよくないと思われるもの
トニナ.SP
追伸
底床肥料としての、イニシャルスティック/アクアフローラオランダは規定量
の1.5〜2倍以上セットしてあるにもかかわらず、コケが出ません。
全然でないのではなく、ガラス面にスポット状のコケと、あきらかな枯葉にか
すかなコケが出るだけで、ひげ状コケなどは見たことがありません。
このあたりもトニナ育成難の何かの原因なのでしょうかね?
- A143.低床とKH
- トニナ.SPは最近になってトニナ・フルヴァティリスと名前が入れ替わった(?)ようですね。
なんだかややこしくてよく分からないのですが、今回の質問のトニナ.SPは旧名のトニナ.SPの方だと思って回答いたしますね。
トニナ.SPを育成するのは低床とKHがポイントとよく言われます。
低床で有利なのはアクアプラントサンドとアクアソイルだと言われます。
それらを使うと同時にpHやKHも下げてくれますので一石二鳥と言えるでしょう。
ただこれらの低床は土を固めた粒に成っているだけですので、トニナなどが比較的容易に育つ代わりに色々な短所もありますので、もしこういった低床を使う場合には十分に研究して使い方を理解しておいた方が良いです。
こういったハイテク低床を使わない場合は非常によく使い込まれた大磯砂などで無ければなかなか上手く行かないと言うこともよく聞きます。
サンデーゴールドもどちらかと言えばトニナには向いていない低床なのかもしれません。
それからKH降下剤(多くの場合はpH降下剤と同じ物でpH(KH)降下剤となっているはず)もトニナには効果があるという話もよく聞きます。
もし大磯砂などでそうしても育てたい場合はKHを薬品で降下させるのも試してみる価値が有るかもしれません。
(ジムさんの環境で現在測定されているKHは硬度ではなくアルカリ度なのでADAのイオン交換樹脂ではこれ以上降下させることは出来ないです、念のため)
園芸用の小型の鉢を購入されて、その中に前述のハイテク低床を入れてそこにトニナを植えて、その植木鉢ごと水槽に入れるという方法をとると、かなり上手く行く確率が高くなるのではないかと思います。
あとはレイアウトで上手く植木鉢を見えないようにすればバッチリだと思うんですが・・
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