よしを’S質問箱
- Q105.ヒーター内蔵のパワーフィルターについて
- 【佐々木さんからの質問】
熱帯魚の飼育をはじめて一ヶ月を過ぎたビギナーですが、知人から不要になった90cm水槽とキャビネットを譲り受けました。
早速立ち上げようと思っているのですが、ろ過システムをどうしようかと思案中です。
上部式のろ過槽は一緒にいただいたのですが、外部式のパワーフィルターをこの際購入しようかと思っています。現在検討中なのはエーハイム2213のスターターキットを2台連結使用する案とジャレコのネオ501を1台使用する案です。
パワーフィルターの2台連結方式は、以前この質問箱で取り上げられており、大変参考になりました。ポンプもエーハイム1250を所有しているので併用を考えています。
8割方はエーハイム案を採用しようと思いは固まってきているのですが、内蔵式ヒーターが設置できるネオ501も捨てがたいです。商品の説明では「ムラのない温度設定」とうたっておりますし、水槽内がすっきりするのも確かに魅力的です。唯一不安なのはフィルターが故障して通水しなくなった時の「空焚き」でしょうか。もちろん対策済みの商品なのでしょうが近くに使用している人もいないので、確信がもてません。
そこで質問なのですが、内蔵式ヒーターと通常のヒーターとでは使用時に安全性の違いはあるのでしょうか。また前述したエーハイム2台とネオ501とではろ過能力の差は出るのでしょうか。
つまらない質問かと思いますが、ご回答いただければ幸いです。
- A105.安全ですが操作性や汎用性に欠ける
- 最近のパワーフィルターではヒーターが内蔵できるようになっている製品もいくつか有るようですね。
ヒーター内蔵型を(たぶん)最初に販売したという事もありジャレコノ製品が有名であるようですね。
私が知る限りでは現在(98年10月)他にはエーハイムの角形パワーフィルタにオプションとして取り付けられるモデルが有ったように思います。
ジャレコノ製品について私の知っている情報をご紹介します。(注:中には未確認情報もあるので全ての内容について私が保証する物ではありません)
- 内蔵型のヒーターは25度固定のサーモスタット一体型の物なので、水流が停止したとしても高温になりすぎるような事故は起こらない。
(もちろん水流が止まれば暖められた水が水槽に行き届かなくなりますから水槽の水温を維持することは出来なくなります)
- さらに内蔵ヒーターには安全機構が組み込まれており一体型になったサーモスタットが何らかの故障で機能しなくなった場合にも、一定温度以上に温度が上昇するとヒーター内部にある温度ヒューズが作動して通電をストップする。
但しこれが働いた場合はヒーターが2度と使用できなくなる。(ヒーターの買い換えが必要)
- 温度が25度固定なので白点描の治療や特殊な種類の魚や水草の飼育などで、温度設定を変更したい場合には使えない。(あまり融通が利かない)
- フィルター下部にヒーターを設置するための蓋があるが発売当初はそのあたりからの水漏れ事故が多かったそうです。
(事故の多くはユーザーが設置する際にきちんとセットしていなかった等の使用ミスだったそうですが、蓋やキャップなど接合部分が多くなればそれだけミスや故障が起こりやすくなりますので注意が必要です。)
エーハイムの同様の機能を持つフィルター装置の詳細は不明ですが、こちらの方は温度計が付いたサーモスタットが付いており、温度調節は可能だったように思います。
こういった装置を使うと小さい水槽の場合は邪魔なヒーターやサーモのセンサーを設置する必要が無くかなり便利ですね。
中には自分で工夫してヒーターを通水経路のどこかに設置して水槽から追い出すという改造や自作をされる方も少なくないようですが、そういった事をするならヒーター内蔵型のフィルターを選択した方が安全面を考えてもお勧めです。
メンテナンスや融通性を考えるとオーソドックスに水槽内にヒーターとサーモをセットするのが一番良いでが、水槽の中がシンプルになると言う魅力との天秤に掛けて選択する必要があるようです。
2213を2台とネオ501の濾過能力の差は一概にはお答えできません。
濾過能力の目安としてはセットできる濾材の量が多いほど濾過能力は大きいと考えられますので、22132台とネオ501でセットできる濾材の容量を比較してみるのも良いでしょう。
パワーフィルターを2台使用した場合は、ホースの取り回しが面倒なのと水槽まわりがすっきりとしないという何点はありますが、直列にした場合は前段のみ掃除して維持したり並列の場合は別々なタイミングで掃除が出来るなど、運用上のメリットは多いです。
最近の大型パワーフィルターも内部が分かれているので部分的に掃除すれば同じ効果があるでしょうね。
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