ヒシ[Trapa japonica]
ヒメビシ 
[Trapa incisa]


八日市市・布施溜
[ヒシ科ヒシ属]
 ヒシは果実の棘が2本でヒメビシとオニビシは4本です。オニビシの小型がヒメビシでコオニビシともいいます。
 どちらも黒い鋭い刺があり葉は菱形で食べると結構美味しい実がなります。全国各地の池沼やため池に群生していて白い花を咲かせます。
 
 春になると水底の泥の中や枯れ木にしがみついていた菱の実は発芽し細い茎を水面に向かって伸ばし始めます。黒い実のすぐ上から多数の細根を出しはじめ、これは水面近くにまでに達します。水の深さに応じた工夫がされているようです。葉はもちろん菱形です。

 花の後に果実が出来ますが最初は緑色をしています。この緑色をした果肉が腐りますと黒い種が現れます。ほかにトウビシがあり、また別種ですが葉や花がよく似たものにヒシモドキがあります。

 下の写真の@とAは香川県で採取されたトウビシ(Bはヒシ)ですが、食用に栽培されたもののようで、丸々としていて実が一杯詰まっています。中国からの渡来?(果実採取-大阪府 綾田様)



分布等
項 目 説  明
 和 名 
ヒシ(別名:ミスモグサ)
 漢字名 
 科 目 
離弁花亜綱ヒシ科ヒシ属
 学 名 
Trapa incisa
 分 布 
日本、台湾、朝鮮、中国大陸、インド、アフリカなど。



草の特徴
項 目
説  明
生育環境
湖沼やため池などに群生する浮葉性の1年草。
繁殖・越冬
果実から発芽。
葉の形
三角形の菱形。
葉の先端
鋭頭。
葉の基部
葉柄あり。
葉の縁の形(葉縁)
鋸歯。
茎への葉のつき方(葉序)
互生。
 茎 
水底から水面まで水中根を出しながら伸張する。
地下茎
水中根を多数出す。
花のつき方(花序)
茎頂に白い花。
葉の色
濃緑色。





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