よしを’S質問箱(Deep編)
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Q1028.水質管理について
【johnさんからの質問】
 コトブキのプログレ600のセットを一ヶ月ちょっと前に購入して、現在はピラニア2匹(5〜6cm位)と、掃除要員になると予想して、調整池で採取してきた手長えび6〜7匹をピラニアと一緒に飼っていて、水草も10種類ちょっと植えています。砂利は、ろ過砂利(6`)を敷いてます。えさは、ひかりクレストのキャットとクリルをやっています。
 
 それで水面に油膜が張ったり、気泡があったり、砂利をいじると水ミミズが数匹出現したり、ガラス面に水ミミズの小さいのがくっついていたり、ときには小さなかすのようなものが水中を漂っていたりして、水を2週間に1回(時には1週間に1回)換えている状況です。
 
 自分が考える原因として、えさの食べ残しや、食いかす、またろ過機能があまり効いていないもしくは不十分なのかと思っています。
 
 そこで現在は上部式フィルターを使用していますが、外部式フィルターのほうが性能がいいというのを最近知りました。外部式フィルターを導入すべきか、上部式フィルターと外部式フィルターの併用がベストか、もしくはほかに改善すべき点があるかどうかを、是非教えて頂きたく思います。また手長えびは、掃除要員として有効なんでしょうか?

 たくさん質問して申し訳ありませんが、宜しくお願い致します。
A1028.外部式>上部式???
まずは器具類もどの様な飼育環境で、どの様な水槽スタイルであるかによって、有効となる場合もあれば無用の長物と成る場合もある事をよく理解してください。

「外部式フィルターのほうが性能がいい」というのは何処から入手された情報でしょうか?
私は何の条件も無く、ただ濾過装置の性能を比較するなら外部式濾過装置より上部式濾過装置のほうが性能が良いと思います。

水草水槽では、水槽上面を塞ぐ為照明装置を設置できるスペースが制約を受けるとか、二酸化炭素を添加しても攪拌されて二酸化炭素が逃げてしまうなど、上部濾過装置を使用する事のデメリットが有り、基本的には外部式濾過装置を使用する事が多いですが、水草水槽と違ってそういった事がデメリットに成らない環境では、コスト面を含めてほとんどの面で外部式濾過装置より上部式濾過装置の方が優れています。

例えば、メンテナンスが容易であるとか、濾過に必要な酸素の取り込みが濾過装置自体で出来てしまうといったメリットは大きいでしょう。

上部式濾過装置もセットものは濾材容量やポンプ能力が不足しがちですが、値段は多少しますが別売の上部濾過装置では濾材容量も大きく、高性能なポンプを使用しているものも少なくないです。

もし「外部式フィルターのほうが性能がいい」と聞いたのがアクアショップの店員などであり、それをそのまま自分のケースにもあてはまると思って信用してしまったのなら、器具の特性等もさることながら、まずもう少しアクアショップがどの様にして利益を上げているのか、アクアショップにとってのありがたいお客さんとありがたくないお客さんについてなど、いろいろな面で勉強される事をお勧めします。

個人的には高性能な上部式濾過装置を購入され、そこにセラミック濾材などを入れて使用する事をお勧めします。
現在使用されている濾過装置の濾材容量とポンプ能力を確かめて、それを上回るものと交換されれば良いかと思います。

それでも濾過能力が不足するような場合に外部式濾過装置を追加して上部式濾過装置との併用をすれば良いのではないでしょうか?

但し、高性能な上部式濾過装置は重量が大きくなりますので水槽本体の耐荷重などを加味する必要が有ります。
もし購入されるならよくアクアショップで相談してください。

またインテリア水槽と呼ばれる、照明や上部濾過装置が一体となっている水槽の場合、濾過装置の交換や外部濾過装置のホースをセットする隙間すらない場合が多いですので、いずれにしても構成を変更する場合は何らかの工夫が必要と思われます。

性能の良い上部濾過装置はそれなりの価格になりますので、性能よりも価格を重視するなら最近の廉価なタイプの外部式濾過装置に変更するのも悪くはないと思います。

但し完全に外部濾過装置のみにした場合は上部濾過装置で補われていた酸素の供給が無くなりますので、合わせてエアレーションの強化が必要となるかもしれません。

最後に、通常の濾過装置では基本的にアンモニアと亜硝酸を無害化するだけというぐらいに思ったほうが良いです。
水の透明度を上げたり黄ばみを取ったりするなら正攻法での濾過能力のアップを図らずとも吸着濾材を使えばかなり簡単に良くなります。
あまり構成を変えずに、現状の濾過装置に吸着濾材やセラミック濾材をセットするだけでも場合によっては、水を綺麗にすると言う能力は強化されるでしょう。

さらに、どんなに濾過を強化しても(一般的な濾過方法であれば)pH降下や硝酸塩の蓄積は防げませんので肉食魚を飼育するような環境では、換水頻度を少なくするというのが目標であるならば、一定以上の濾過能力強化はあまり意味が有りません。
(通常通りの濾過能力アップを行ったとしても望む結果には成らないでしょう)

水の富栄養化とかそれに伴う苔の発生等に付いても、濾過能力の強化で解消できると思われがちですが、それも間違いです。

以上のように状況や求めている結果によって、とるべき対応策は色々とあります。
まずは水槽の状況を良く観察して分析し、自分が求めている結果もよく分析し、そのために一番良いと思われる対策を選んでください。

淡水水槽なら2週間に1度の換水はけして頻繁であるとは思いません。
最低限そのぐらいの頻度で行って、油膜や水の汚れが気になるなら1回/週の換水ぐらいは本来必要なものかもしれません。
昔からアクアリストの中では「換水に勝る対応なし」と言われるぐらい、換水するというのは最高の対策です。
あまりハード的な対策はせず1週間から10日程度で定期的な換水をするというのが意外と近道だったりすることも有ります。

いずれにしても趣味のものですので、私の意見は一つの参考として、自分で研究して自分の好みに合ったものを選んでください。
特に濾過装置では見た目の問題や、動作音など人によって尺度が違う考慮点が有りますので、他人やショップの人間には安易に最善の物を選ぶ事は出来ませんので。

手長エビは掃除要員として多少の効果は望めますが、タンクメイトや鑑賞兼用と考えた方が良いでしょう。

(2004/2/29 かっぱさん さんよりご意見情報投稿を頂きました。ご指摘の通りよしをの回答にあまり適切ではない部分が有りましたので、意見情報投稿という形での追記ではなく回答部分を書き直させて頂きました。)

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