よしを’S質問箱(Deep編)
分類
@@#アクア一般#@@
Q1017.流木のあく抜きについて
【ボッシュさんからの質問】
水槽を買って6ヶ月の初心者のボッシュです。よしおさんのHPは情報量が多く、大変役に立ち、参考にさせて頂いています。
よしおさんが言われる通り、調べられる事は、なるべく自分自身で調べて情報を得ているのですが、流木のアク抜きについてわからないことがあり、質問させて頂きたいと思いました。
流木はあく抜きをしないと、水槽の水が茶色く染まってしまうため、ほとんどの方があく抜きをしていると思います。私も最初は鍋で煮て、流木のあくを抜いていました。ところが2ヶ月位前に購入したあく抜き済みの筈の流木が、実はあくが抜いていなかったみたいで、水槽が薄く茶色に染まり始めました。
私の水槽は苔やシダが主体の水槽で、それに薄茶の水がマッチして非常に気に入り、以後、透明すぎる水槽をみると何か物足りなく感じるようになってしまいました。
私の質問は、流木から放出されるアクによる、水草への影響についてです。よしおさんは、水草水槽技術集の中で、
>多少水槽の水が茶色く変色することがあるがピートやブラックウオーターといった熱帯の川に存在>するのと同じ成分なのでそれほど気にすることはない。
と仰っています。ピートやブラックウォーターと成分が類似するのであれが、PH,GH,KH値を低下させ、弱酸性でこなれた水を作るのに有効だと私は解釈しています。いろいろ調べてみたのですが、金魚を扱うHPで、「あく抜きはしない方がよい。流木の「あく」(これは人間の表現で、不適切)の中には生体(金魚)にとって重要な成分があり、鍋などで煮沸したら、自然な状態を崩し、生態に悪影響を及ぼす」とまで書いてありました。つまり、あくには大切な成分が含まれ、煮沸などしない方が良いという情報です(もちろんレイアウトに向かないと思う方が大半だと思われます)。
しかし、一方でピートの持つ腐食酸が水草に悪影響を与えるという人もいます。あくにも腐食酸が含まれるのであれば、同じような不安を感じます。
私の質問をまとめますと、
1.あくの成分とは何でしょうか?
2.その成分は、どのような作用を生体、水草、水質に与えるのでしょうか?
3.「流木の煮沸」は、水槽内の環境や流木事態に悪影響を及ぼすのでしょうか?
4.あくに関して詳しい情報を調べたいのですが、心あたりがあれば教えて頂きたいを思います。
ピートによる茶色の水が光の浸透性を遮ったり、見栄えが悪い等、ピートに関する初歩的な意見は承知しています。しかし、ピートによる作用も調べるば調べるほど意見が分かれて難しいです。あくも謎の多い対象かも知れませんので、DEEPな質問として意見を伺いたいと思いました。
ながくなってすいません。よしおさんの意見を、出来る範囲お願いいたします。
A1017.諸説色々
流木のアクについては、どういった成分で有るか分かりません。
木から溶け出す成分である事は間違いないでしょうが、確かにアクという表現にそぐわない良い成分も含まれるでしょうが、ホウレンソウのアクや竹の子のアクなど人間が食べても胸焼けになるような本当のアクも植物には必ず含まれています。
ですので、「良いものだから抜くな」という意見もあれば「アク抜きは必ずしましょう」という意見もあって当然かと思います。
残念ながら流木には材料となる木の種類、採取された国や地域、流木になるまでにどの様な経緯をたどったかという、その流木の状態を決める要素が多すぎるので、一概にどういう成分でどの様に扱えばよいかといった事を不確定にさせているのだろうと思います。
そもそも、ある程度均一な成分で提供されると思われる、市販のブラックウオーター系添加剤でさえも、管理者それぞれに「使った方が良い」「使わない方が良い」と意見が分かれるほどですから、成分が不確定な流木のアクについては、どちらが良いかは主に管理者の主観による所が大きいんじゃないでしょうか?
「体に良いのでウコン茶を飲む」という人も居れば「ウコン茶なんて飲んだって体に良いわけない」という人も居るでしょう。
魚や水草よりも世間一般に重要視される人の体についてさえ、この様に何が良くて何が良くないかが、必ずしも一致した意見として存在しないのですから、流木のアクが良いかどうかについては統一した見解やそれを導き出す為の科学的根拠は存在しなくて当然じゃないでしょうか?
ただ、個人的には水槽内に分からないものが添加されてしまうのは、問題が発生した場合や調子を崩した時の状況を複雑にするだけでよい事はないと思いますので、時間や環境や道具が許すのであれば出来るだけ流木のアクは煮る等して抜いてから使った方が良いと思います。
流木には細菌や虫の卵、または虫そのもの等、色々なものが付着して水槽に持ち込まれる可能性があります。
そういう物をなるべく持ち込まないためにも煮るという作業は有効だと思います。
煮てアクを出してしまう事で何かが悪くなる事はまずないと思いますよ。
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