「ウイロモス」
読み:”ういろもす”

解説

「何?あれ。」
「木に引っ付いてる、藻みたいなの」
「藻じゃないよ。水草、ウィローモス。」
「きれい!」

と初めて見た人は、こう言うことが多い水草です。
水草スタンダードの3本の指に入るような、有名かつきれいな水草です。
正確には草ではなく、ミズゴケの仲間です。
コケだけど、アクアリストに歓迎されるコケです。

育成は容易で、どんな環境でも育ちます。
一般的に水草が育つ環境なら、きれいに育ってくれます。

育成が容易で、入手もしやすい、ついぞんざいな扱いをしてしまいがちですが、初心者にもベテランにも好まれるこの水草は、大きな流木などに活着させて繁茂させると、侮れない美しさになります。

折り重なる葉の一枚一枚が、悠久の時を水景に感じさせ、太古の水底の様子を見るようです。

伸びやかな自然を感じさせる水草、安らぎを与えてくれる水草、ゆとりのある育成が魅力的な美しさを持つウィローモスを育てます。

ウィローモスは、どんな環境でも育ちますが、少しばかりコツのようなモノを知っておくとより楽しめます。

光の強いところで育成すると、ゴワゴワした感じの太い葉を展開し、光の弱いところでは細く柔らかな感じで葉をのばします。

美しさの捉え方は人それぞれ違いますが、ウィローモスを主体とし鑑賞の中心とするレイアウトならば、一般的に光量を少し押さえた環境でじっくりと育成した物がきれいだと思われるようです。

また、富栄養化した環境では、仮根と言って葉の裏側から茶色い根を出します。
よくコケがついたのだと勘違いする人がいますが、あれは根だそうです。
茶色いのが良いという人以外は、できるだけ貧栄養の環境で育てることを心がけましょう。

大須ウイロは色の種類が7〜8ありますが、モスは基本的に二種類のようです。
南米モスと呼ばれる葉っぱが小さなシダのように密生したものと、杉の葉っぱのような、蛇のようなウイロモスです。
同じものでも水槽の水質や光量によって、微妙な形の違いを見せて育ちます。
ウイロモスは多少暗くても増えてきます。
苔むした流木を演出するには最適の逸品でしょう。
魚の産卵床、稚魚の隠れ家としても好ましいです。

解説者:JYOUJI、iseki(井関)

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