「大磯砂」
読み:”おおいそすな”

解説

最もポピュラーな水槽の底に敷く黒い石粒。大・中・小3種類ぐらいあるようだ。
細目は最近あまり見ない気がする。
そもそもの名前の由来は、芸能人水泳大会で有名な大磯ロングビーチの砂らしいとの噂。
現在はフィリピンからわざわざやってくるらしい。

何故水槽に底砂を入れるか?見た目と、水草を植えるためである。
魚が落ちつく効果もあるようだ。底が黒くないと体の発色が変わるさかなもいる。例→コリドラス。

ポット入りの水草・流木に活着させた水草等で底砂を入れない水槽も可能。

そもそも海の砂なので貝殻の破片や粉(カルシウム分)がついているので、水草水槽に入れるときは
カルシュウムを除去して使う人もいる。

硝酸処理と焼成処理
水草はカルシウムイオンを嫌うものが多いと私は聞く。
大磯砂の中の貝殻等のカルシウム分を除去するのには、焼く方法と硝酸で処理する方法がある。
カルシウム除去の目的はあくまでもKHを上げないようにするためと聞いている。

貝殻の成分は炭酸カルシウム=CaCo3(少しづつ水に溶ける)
硝酸に浸すと硝酸カルシウム=CaNO3(圧倒的に水に溶けやすい。)に変化する。
この硝酸との反応は、液中のCaNO3の濃度が濃くなればなるほど反応が進まなくなる(化学反応の平衡)ので、何度も新しい硝酸液で処理を行う必要がある。
CaCO3の濃度は%で減っていくため、理論的に0にすることができない。処理後の大磯砂は大量の水で硝酸そのものを洗い流す必要がある。

これに対し火で焼く場合は
炭酸カルシウムが→酸化カルシウムCaOになる。酸化カルシウムは水に触れると激しく反応し、水酸化カルシウムCa(OH)2(超アルカリ)となる。やはり処理後の大磯砂は大量の水洗いが必要となる。
燃焼の場合は「平衡」も、なにもないので、理論的に砂の中の炭酸カルシウム分を0にすることができる。

結局、両方とも素人が自宅で手軽に行える方法ではない。事後に大量の水で砂を洗わねばならないなら、最初から貝殻の破片や粉を水で洗い流せば良い。と私には思われる
ジャレコが製品として硝酸処理と焼成処理をトライしたが、工業生産的に手間とコストであきらめたとかの噂。

解説者:iseki(井関)

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