「エンゼル(エンゼル・フィッシュ)」
読み:”えんぜる(えんぜるふぃっしゅ)”

解説

熱帯魚の代名詞的存在の、最もポピュラーな魚のひとつです。その上下に鰭の伸びた特異な体型は、正に「天使」と呼ぶにふさわしく、優雅で華麗であります。
現在では東南アジア産の安価なブリードものが頻繁に輸入され、熱帯魚店で置いていないことはないと思われるほど、大小様々な品種のエンゼルフィッシュが売られています。

代表的改良品種

などが一般的によく見かけられます。更にこれらをまた交配させて作出する品種がありますので、結構な種類数になりますね。

養殖個体は、育成、繁殖も容易なことから「初心者向け」の魚であるとも言えますが、やや気の荒い面もあるため混泳には注意が必要です。また以外と大きく開く口を持っているため、小さな魚は食べられてしまいます。「ネオンテトラ」や「ランプアイ」などとの混泳は避けた方が無難です。購入の際には「元気」で「奇形のない」個体を選びましょう。

ここ数年は「ワイルド」と呼ばれる、現地採集の「原種エンゼル」がブームとなっています。原種には次の4種が記載されています。

・アルタム : 上下の鰭が極端に伸びる大型のエンゼル。育成は難しい。最近は安価な養殖個体も出回るようになった。
・スカラレ : 養殖エンゼルの元となった原種エンゼルだが、その美しさは養殖の比ではない。近年、ペルー産やギアナ産といった地域変異が数多く輸入されている。
・ドゥメリリイ : ブラジリアン、ロングノーズとも呼ばれる。かなり奇麗な発色を呈するが、輸入数が極端に少ないことから、あまりお目にかかれない。やや寸詰まりの体型とオウムの嘴状の口が特徴。
・レオポルディ : ドゥメリリイと同種の可能性もある。体型はドゥメリリイと同様だが、背鰭付け根に大きな斑紋がひとつ入る。

もし機会があればこれら「ワイルドエンゼル」を飼育して、是非繁殖にチャレンジしてみて下さい。

解説者:AKIBA(秋葉 義夫)

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