コリドラス用45cm水槽の上部濾過装置ポンプが壊れたのをきっかけに、最近テトラ社から売り出された外掛け式の「テトラワンタッチフィルター」を買いました。
せっかく新しいアクアリウム用品を買ったので、その製品を使ってみた感想などをレポートしたいと思います。今回購入したのはテトラ社の「テトラワンタッチフィルターOT−45」45cm水槽用というタイプで定価2,400円の所を近くのショップで1,680円で購入しました。
これを買う前に上部濾過装置用の交換用ポンプを探しましたが、ポンプだけで3千円を下らないんですよね。
そう考えるとこの商品の価格は非常にリーズナブルだと言えるのではないでしょうか。構造的には濾材を1ヶ月毎に捨てて取り替えるというディスポーザブルシステムです。
外国のアクアリウム用品ではこの様に使い捨て式濾材というのもよく有るらしいです。
その理由としてはメンテナンスが簡単で、汚いことは苦手といった女性でも濾過装置を含めて水槽全体のメンテナンスが苦もなく出来るというのが良いとのことです。
でも生物濾過はどうなっているのか少し心配になりますね。型番違いで60cm用というのが有るのですが使用する交換濾材は共用であることからケースの大きさとポンプ能力が大きいだけで、濾過面積は45cm用と60cm用で変わらないように思います。
使ってみた感想は非常によく設計されており水が水槽に戻る部分もきちんと水没させれば(セットする水槽によって水没できない場合あり←後述)ほとんど水が泡立つことなく水槽に戻るので、もしかしたらCO2添加をしている水槽でこれを使って水草水槽が出来るかもしれません。
もちろん外掛け式なので水槽上面はフリーになるので蛍光灯を沢山並べることが出来ます。
本体を背面から見たところ。
左下に見える黒い部分がポンプ、それ以外が本体で中に交換式の濾材をセットする。
これがポンプ部分を分解したところ。
構造を見るとおなじみのエーハイムのポンプを、ごく小さくしたような構造です。
そこから推測するとこのポンプの信頼性はそれなりに高いのではないかと思います。
(少なくとも寿命のある上部濾過装置のポンプとはまったく違っている事は確かです)
またポンプを取り付ける本体の構造から考えても発熱するポンプ部分が水に触れていないので、ポンプ本体による夏場の温度上昇の心配が無いと思います。
その点小さな水槽の濾過としてはポンプ内蔵の水中フィルターを使う場合が多かったと思いますが、その悩みの一つでもある温度上昇からはこういった物を使えば解放されることになるでしょう。
インペラも見慣れたエーハイムポンプのそれと全く同じ構造をしています。
ただし残念ながらシャフトはセラミックではなく完全な金属で出来ています。
この部分の交換部品が発売されたなら、この濾過装置+ポンプはインペラを交換するだけで一生でも使える事に成るのですが、残念ながら現在は交換用インペラは発売されていないようです。
この装置をセットして一つ困ったことが起きました。
この装置は水槽の枠に引っかける形でセットするのですが、うちの45cm水槽は枠の部分のガラスふたを載せる所が張り出しすぎているため、この装置を完全に奥までセットする事が出来なかったのです。
枠部分のこの程度の張り出しは普通だと思うのでもう少し引っかける部分の隙間を大きく作っておいてもらえるとありがたいのに!
結局それによって全体が少し高い位置にセットされてしまうことになり、水が水槽に戻る部分が水槽ぎりぎりまで水を入れなければ水没しないようになってしまいました。
約1ヶ月使った濾材は右のように真っ黒になります。
交換用濾材は定価240円で、本体を購入したショップでは198円で販売していました。
本体の構造により交換濾材が目詰まりを起こしてくるとポンプ部分から水がオーバーフローしてくるのでそれを目安に濾材の交換を行うと説明書には有りました。
うちでは1回目の使用の時には2週間ぐらいでオーバーフローするようになってしまいました。
一つ気になるのは濾材を1ヶ月で完全に交換してしまうという事です。
アクアリウムの濾過というのは濾過バクテリアによる生物濾過の力を借りて行うのは常識ですが、濾材を完全交換してしまっては折角の濾過バクテリアが全部居なくなってしまいます。
濾材を分解してみたところ、グラスウールで出来た袋に活性炭が入っている構造をしていました。
要するに基本は吸着濾材だろ言うことですね。
ただ交換濾材を「バイオバッグ」と呼んでいるところからすると、なにがしかのバクテリアの元のような薬品も含まれているのかもしれません。
使ってみた感想ですが、他の濾過装置が稼働している所に追加の濾過装置として稼働させたところ、目に見えて水が綺麗になりました。
さすが吸着濾材といった感じです。ただこの装置は先に述べた通り濾材を完全交換してしまうので私のような”生物濾過が何よりも大切”と考えている者からすれば、この装置1個だけですべての濾過をまかなうのは無理があるように思えてなりません。
この装置の他に何らかの生物濾過を行う濾過装置があり、それと併用する形で使うのが良いのかもしれない。この装置は引き続き完全なる生物濾過が出来るようにする”改造編”をレポートします。