今回の話は私のホームページで何度も話題になっている日本ショット社(シポラックスの製造元日本法人)の方と会見したときの話を元にしております。
スペースシャトルの実験スペースには皆様もご存じのようにメダカや鯉など水生生物が実験の対象として搭載され宇宙空間に連れて行かれる事もよくあります。
で、その場合の水槽についてですが
- 密閉はどうなっているのか?
- 水槽内の水と酸素の関係はどうなっているのか?
- そもそも無重力空間で水と空気を一緒に容器に入れた場合どうなるの?
等と疑問は尽きませんが、その中でも濾過の事についてはほんの少しですが知ることが出来ました。
シポラックスの製品広告で見かけることもありますがスペースシャトルに搭載される水槽の濾過装置にはショット社が作成した濾材が使われているらしいです。
(広告ではシポラックスそのものが使われているような記述になっているかもしれませんが、実際には特別に設計製造された物らしいです。)
さて、その濾過装置ですがもちろん我々が言うところの”濾過が出来上がっていない状態”で出発しても、宇宙空間で換水など出来ませんから、発射時点で濾過が出来上がっているようにしておくことは言うまでもありません。
ネジ一つにしても形状や素材などあらゆるテストを行ってクリアした物を使うスペースシャトルプロジェクトですから、もちろん搭載される濾過装置のバクテリアについてもあらゆるテストを行ったそうです。
たぶん、アクアリウム関係にとどまらずあらゆる分野のバクテリアやバクテリアの素を対象としてテストを行った事でしょう。
その結果得られた事実は・・・
なんとバクテリアの素などを使わずに実験室の環境で自然に発生したバクテリアが一番優れていたそうです。
我々のような趣味のアクアリウムを行う人でもバクテリアの素を初期に使う場合(中には常用している人も少なくないようですが)と、バクテリアの素などは一切使わず自然に発生するバクテリアだけで全ての濾過をまかなう場合が有るようですが、先の実験結果からも後者の方が優れているだろう事は容易に連想できます。
お金をかけて購入する物よりお金をかけないで自然に発生する物の方が良いなんて非常にありがたいことですね。
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