先日テレビでニュースを見ていたら、こんな事件を報道していました。
とある旅行会社(結構有名な所)がキャンペーンか何かで海外旅行を無料(だったのか数千円という超破格値だったのかは忘れました・・)でプレゼントするという企画を行ったそうです。
もちろん応募者の中から抽選で何組かの人にしか当たらないのですが、その旅行会社は応募して抽選から外れた人達に、次のようなダイレクトメールを送ったそうです。
ダイレクトメールにはプレゼント対象となったツアーと同じコースが紹介されており、なんとその中には「プレゼントにはもれましたが2次抽選でこのツアーの料金が2万円安くなる引換券が当選いたしました」と書かれたチラシと一緒に2万円分の割引券が入っていたそうです。
これを受け取った人にしてみれば、「1等は外れたけれど2等に当選したか・・・」という印象を持った事でしょう。
しかし、何故これがニュースになったかと言えば、ここに一つのからくりが仕掛けられていたからです。
実はそのダイレクトメールに紹介されているツアーは通常時7万円で販売している物に9万円という価格を表示して案内していたんだそうです。
要するに、「あなたは幸運にも2万円安く旅行に行ける権利が当たりました」と言っておきながら元の商品の定価を2万円引き上げてあるという事です。
結局公正取引委員会か何かが「○○法に抵触する疑いがある」ということで、厳重注意を行ったそうです。
しかし、こういったたぐいの商売って結構有りますよね。
バーゲンや赤札といったたぐいに熱烈に惹かれる女性に対して「○○さんは普段5万円で売っている物に10万円という値札が付いていて、それにバッテンがしてあり『40%OFF6万円』と書いてあると喜んで買ってくる人だよね」といった言葉を耳にすることもあります。
(もちろんそれで本人が満足していれば良いわけで、こういった事象自体を私は否定するつもりは有りません。)
もともとブランド品や貴金属というのは値段が有って無いような特徴を持っていると思います。
昨日まで5万円という値札が付いていた貴金属に今日から7万円という値札が付いていても、だれも変に思わないでしょう。
貴金属やブランド品というのは価格の高さに価値があったりするので、売値の不透明さというのは当然出てくるでしょうが、そこまで行かなくとも旅行代金というのもその価格決定に不透明な特性があるんだなぁ・・と言うことをこのニュースを見たときに思いました。
同じ旅行会社、違う旅行会社を問わず、5万円の旅行と7万円の旅行、価格で考えれば当然7万円の旅行の方が良いはずなんですが、必ずしもそうではないですよね?
そういう物であるために7万円の旅行に9万円という価格を付けてもそこにある策略にだれも気が付かないのでしょう。
世の中にはこういった部類の商品と、それとは違って掛かるコストから購入者側で妥当な価格が予想できる物や、”価格が高いもの=安い類似品より優れている商品”というふうに価格に非常に透明性がある商品の2種類が存在すると思います。
そういった観点でアクアリウム用品を眺めてみると・・・
エアポンプやサーモスタット、ヒーターといった比較的安価な器具は後者であると言えるでしょう。
しかしながら、薬品や添加剤類、比較的高価な器具用具や濾材などは前者のような気がします。
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