アクアリスト千の悩み(2002/05/26記)
アクアテロリストのコラムに記事を書くのも久しぶりのように思います。
今回はQ&Aのコーナーの構成変更に伴いよしをが思っていること色々を書いてみようと思います。
まずはQ&Aのコーナーの構成変更についてはQ&Aのコーナーで説明しておりますので、そちらをご覧下さい。
Q&Aのコーナーについてはこれまでも何度か触れてまいりましたが、初めはこれほどまでに成長するとは思ってもみませんでしたし、こんなに皆さんに気に入ってもらえるとも思っていませんでした。
契約しているプロバイダでForm入力が出来るCGIを提供していたので、ちょっとした思いつきでその入力用CGIを使ってみようかなと思ったのが事の始まりでした。
個人的にはまさかQ&Aのコーナーがそんなに利用されるなどとは思ってもおらず、作成者の気持ちとしてはどちらかといえばPhotoGaralyの方がはるかに見てもらえるだろうというぐらいに思っていました。
(今思うとPhotoGaralyもお恥ずかしい素人写真で人様に見てもらうほどではないと思いますが・・)
設置当初は質問も週に1個あるかないかという程度で、適度といえば適度な件数で地道に作成しておりました。
それが私のホームページへの来訪者が増えると共に質問の数も鰻登りに増加して、質問数が900を越える頃には1週間で10以上の質問が投稿される程度に成りました。
おかげさまで初めは軽い気持ちで作成したコーナーも千の質問と回答というほどに大きく成長したわけです。
自画自賛とはこの事かもしれませんが、自分で作成しておきながら本当に良く作った物だと思いますし、今後もアクアリスト達に有効に利用される大きな資産になったと胸を張って言えます。
もちろん、その大きな資産は半分は私の作成した物ですが、残りの半分は質問を送って下さった方や応援のメールを送って下さった皆さんの力だと思っています。
この場を借りて改めてこの大きな資産の作成にご協力いただいた皆様にお礼申し上げます。
また最近では「Q&Aのコーナー本当にためになりました」とか「Q&Aのコーナー読破中です、量が多くてすぐには完了できませんが絶対全部読みます」とか「全部プリントアウトして紐でしばって本にしました」というような嬉しいメールなどを多数頂き、これまでの苦労がそれだけで忘れてしまいそうな気分です。
ここで、Q&Aのコーナーに対して私の思いというか気持ちの変遷についてすこし触れておこうかと思います。
作成初期はこれまで書いてきた通り軽い気持ちで設置して、質問の投稿もごくまれに頂くという状況でしたので、質問が投稿されていると嬉しく感じだものでした。
ただ、現在でもそうですが当初より一番多かった質問の内容は、やはりアクアリウムにおける濾過についてのことを理解していないために起こっているトラブルというのが目に付くと思います。
Q&Aのコーナーを定期的に読んでいる人にしてみれば”「よしを’s濾過話」を参考にして”というフレーズを目にタコが出来るぐらい、読まれたのではないかと思います。
あまりにもこのフレーズを使う回答が多くなり、ちょっと困った状況になりました。
それを解決するために質問の投稿ページには「まず『よしを’s濾過話』を読んでから質問を書いてくれ」と明記したものの、その注意書きは飲屋街の脇道にある電柱の「立ち小便禁止」と書かれた看板ほどの効果しか無く、やはりいつまで経ってもその手の質問はあまり減少しませんでした。
どんなに「ここを読めばヒントが見つかるかも?」と書かれていても読まない人間は多いんですね。
しかし、そういう人達にもその人の質問に対する回答として”「よしを’s濾過話」を読んで下さい”と書けば読んでくれる・・・
これはどうしたものか?
ではその人への回答を自動で作ればとりあえずは「よしを’s濾過話」を読んでくれるだろうと思い、作成したのがサイバーよしをでした。
サイバーよしを君も「良くできている」「楽しい」といったご意見から「もう少しアレンジがあっても良いんじゃないの?」といったご意見まで色々と頂きましたが、作成者としてはアクアリウムの濾過について理解していない人に対して、的確に「『よしを’s濾過話』を読んで下さい」と助言できれば満足だったのです。
これにより一つ目の問題はほぼ解決できました。
しかし、その後質問の投稿数も徐々に多く成りだして、本業が忙しかったり旅行でちょっとした日数留守にすると、回答を作成するのに追われるような状況でした。
さらに、その頃になるとなかなか困った質問もちらほら現れるようになりました。
「水草が上手く育ちません、どうしたら良いでしょうか?」とか「水草が育たなかったので肥料を入れましたが、そのまま枯れてしまいました、水槽には10本一束で100円で購入したハイグロフィラを植えていました」
というような超漠然とした内容だったり、頼むからもう少し予備知識を持ってから質問してくれと言いたくなるような物でした。
しかし、そういった質問にも(回答内容が親切かどうかは別として)出来る限りきちんと回答するようにしてきました。
(最後の最後に思わず一瞬その方針を覆してしまいましたが・・・)
それには
- 質問者は本当に困っているかもしれない
- 実はそのような質問を読んで「よしをはどのように回答するだろう」とか、回答に苦労している様をみて笑っている人
も少なくないのではないか
と思って回答を作り続けました。
ごくまれに「じつはこの質問それなりの経験者が作成していて、質問内容は笑いを狙ったネタなんじゃないか?」と思うようなこともちらほら有りました。
そのような質問への回答は真面目を装いつつもネタ対応の回答にしていたりしますので、今一度Q&Aコーナーフリークはそういったやりとりを探してみて下さい。
そして質問数が千に近くなった後半は、もちろん前述の問題が無くなったわけではありませんが、さらに自分で調べればすぐに答えが見つかるような内容の質問が多くなりました。
質問者の年齢などは分かりませんので確実なことは言えませんが、質問の文章内容などから推測すると中学生や高校生など若い人の利用が増えたせいかもしれません。
さすがに「熱帯魚の飼い方を教えなさい!」というような”2ちゃんねる”ばりの質問までは至りませんでしたが、日本語が成っておらず、人に物を聞くような文章には成っておらず、しかも少し調べれば分かるような物が目に付くように成りました。
折角インターネットを使用できる環境にあるのですから、Q&Aのコーナーに投稿するのと同じぐらいの労力で検索エンジンなどを利用して自分の必要としている情報は手に入れられると思うのですが、なぜかこういった質問が後半かなり多くなりました。
一般のQ&Aを終了とした一番の理由はこれです。
まずはアクアリストには自分で行動し、自分で考え、自分で判断し、自分で責任を持つ、という事を身につけてほしい。
これまでの日本の教育制度は
- 何にでも唯一無二の答えが有ると思っている
- 設計図通り作成すれば誰でも成功できると思っている
- 自分で考え自分で判断するということをしない
という、アクアリストにしてみれば致命的とも言える欠陥的思考と行動を植え付けてきたようです。
もちろん、私のホームページはアクアリウムという物の楽しみ方を手ほどきするのが大きな役割と思っています。
しかし、その為には長年植え付けられた致命的な欠陥を排除して、これまで身につけていない大切な力を持ってもらうことが一番必要な事なのかもしれません。
しかし、こればかりはサイバーよしを君2号を作成しても難しそうです。
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